学生と社会人の違いを面接で聞かれたらどうする?対応方法を知ろう!

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4月も中旬に入りました。この春から新社会人の仲間入りをされた皆さん、社会人生活や職場環境には慣れましたか?まだまだ緊張感でいっぱいでしょうか。それとも、学生時代とは違うことばかりで「学生時代に戻りたい・・・」なんて思っている人もいるかもしれませんね。

在学時の年齢は変わらないのに、一気に大人になることが求められる「社会人」ですが、「学生時代と社会人の違い」はどれだけの差があるのでしょうか。社会人になってから自然と分かってくるものだ、なんて悠長に考えてはいけません。

なぜなら、就職活動中に面接官が「学生と社会人の違いは何だと思いますか?」という質問を出す可能性があるからです。今回は「学生と社会人の違い」についてお話していきます。

学生と社会人の「7つの違い」

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「いつまで学生気分を引きずっているんだ?社会人としてしっかりしろ!」と新入社員が怒られることは、実際には珍しいことではありません。

社会は「教えてもらう場所」ではなく「自ら学ぶ場所」

「社会人としてしっかりしろ!」という上司や先輩はいても、「社会人としてどのようにしっかりすればいいのか」を具体的な言葉で説明してくれる上司や先輩はいません。なぜなら社会人だからそれくらいは自分で調べて、知って当たり前だからです。

会社というところは、学生時代のような、「新入社員のことを1つ1つ丁寧に、その人のペースに合わせて指導する場所」ではないからです。「上司がなにも教えてくれない」と言ってすぐに転職活動を始める人もいますが、社会人の役割が根本から理解出来ていないことが考えられます。学生と社会人の違いを具体的に説明していきましょう。

自分のやりたいことが、すべて実行できるとは限らない

仕事でもプライベートでも、やりたいことがたくさんあります。その「やりたい」という気持ちがあるからこそ、「働くパワー」が生まれます。しかし、社会人は「社会の中で生きる人」ですから、「社会が求める働き方」をしなければなりません。

“やりたい事”と“やるべき事”の優先順位を決めるのは、自分ではなく「社会」です。“やるべき事”が出来て初めて“やりたい事”に手をつけられることになります。当然心の中にフラストレーションが生まれますが、それといかに折り合いをつけられるかも社会人スキルの1つです。

自己決断と自己責任

学生時代は、何でも親や友達に相談して知恵を借りることが出来ました。社会人になるとこのような「周りの人に相談出来る時間」は減ります。上司や先輩に相談することは出来ますが、「私はこう思うんですが・・・」という自分の主観を軸にした相談ごとは社会人としては相応しいものではありません。主観を交えず、事実を伝えるスキルを身につけましょう。

社会人の毎日は「自己決断・自己責任」の繰り返しです。「指示待ち人間」というのは、この「自己決断・自己責任」から逃げている人に対する「陰口」です。自分で決断するということは、自らに責任を負うということです。自分自身を信じて下した決断ですから、何をおいても全うしなければなりません。その思考こそ、社会人と学生アルバイトの違いです。

「どれだけ頑張ったか」ではなく「どれだけ達成したか」

上司への報告に「精一杯努力をしたのですが、結果は×でした。」という報告をする人がいます。「努力は認めてもらえただろう。」とホッと一息つきたくなるでしょう。残念ながらその努力、上司の人は好意的に受け止めていません。

「頑張ったんだから、それでいい」というのがまかり通る会社なら、その会社の存続は厳しいでしょう。「努力賞」というものは、社会にはありません。結果が惨敗だったとしたら、どうして失敗したのか・どうすれば良かったのか。そして次はどうするのか、それを実行するのにはどうしたら良いと考えているのか。ここまでを考えてから報告しなければ社会人としては落第点です。

認められるには「業績」が必要である

営業職に就いている人とイメージすると分かりやすいです。営業職とは、売上よりも「利益」を会社に持ち帰る人でなければなりません。たくさんの取引先を持ち、顧客からのウケも良く、毎日新規顧客を獲得してくる営業マンであったとしても、それが利益率がマイナスばかりであれば優秀な営業マンとは呼べません。

お金にもならない事務員の仕事量を増やし、経費を使って得意先周りをしている“だけ”の存在です。このような営業マンが「ああ、忙しい。僕はお客さんが100人もいるからね。」とボヤいたところで何の説得力もありません。利益を得るための計算や交渉が出来ない、お荷物営業マンです。

忙しく立ち回る人が仕事が出来る人ではありません。どれだけ会社に利潤を与えたかで初めて高評価を得られるのです。学生時代は、テストの点数という明確な評価基準がありましたが、社会人は「業績と中身」によって評価されます。これが学生と社会人の大きな違いです。

仕事がやりやすい人=気が合う人、ではない

仕事は「人と人との連携プレー」で成り立ちます。その連携の中には、馬の合わない人が必ず1人は存在します。わざわざ粗探しのようなことをして、お小言を言ってくる人もいるでしょう。しかし、どのような人とでも仕事をしていかなければならないのが社会人です。アルバイトのシフトのように「仲良しの人だけを選んで」勤務することは出来ません。

精神的にも経済的にも自立しなければならない

人はどうして「自立」しなければならないのでしょうか。家族から離れて暮らすことを自立と言うのはあながち間違いではありません。1人暮らしをすると、自分の生活を支えるために、多くのことに「真剣に・必死に」ならざるを得ません。

自分が働き続けなければ、生きることができない。働き続けるためには、会社に残らなければならない。会社に残るためには、それなりの人材として成長しなければならない。

このように、自立している人としてない人とでは根本的な考え方に差があります。自立した生活をしている人ほど、段階的に成長し続け「本当の大人」になっていくのです。

お金を払う側から、お金をもらう立場へ

学生時代は学業が本分ですから、学校に授業料というお金を払って「教えてもらう立場」でした。しかし社会人の場合「何かを教えてもらう」のは当り前のことではなくなります。

本来、自分で自主的に知識を蓄えなければならないところを、会社から給料をもらいながら「教えてもらっている」のです。「教えられる」という同じ行動でも、学生と社会人とでは意味が大きく違います。

就活生は面接で聞かれる「学生と社会人の違い」にどう答える?

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7つのポイントを理解していれば、「違い」を説明することは難しいことではないはずです。面接官は、学生が持っている「働くことのイメージ」や「価値観」を探り、社会人として働く覚悟が出来ているかを確認する目的が含まれています。

自分の”アルバイト経験”を交えて回答する

前項では「学生と社会人の違い」を7つのポイントに絞ってお伝えしましたが、これをそのまま箇条書きのように答えても意味がありません。自分が経験していないことを、想像のような状態で「私はこう思います。」と回答しても「社会人の覚悟が出来ている」と解釈してもらうことは難しいでしょう。

自分が持っているアルバイトやインターンの経験談を用いて、自分なりに考えた「社会人像」を持ち、面接官に話しましょう。

質問に対する答え方

質問が飛んでくると、まずは頭を整理しよう、相手に詳細を伝えてしまおうと詳細から説明を始めてしまいます。こうなると、次は「オチ」をつけなければという焦りが生じます。そうならないためには、「結論から入る」ことがコツです。

結論から答える

自分の経験を交えて回答するために、「私がしていたアルバイトは・・・」と経験談から入りたくなるところですが、「私は、学生と社会人の違いは“責任”だと思います。」と結論を伝えるのが正解です。社会人は上司などへの報告をする場合は「まず結論から」伝えるのがマナーです。アルバイトなどの経験を物語るためには、初歩的なビジネスマナーを知っておきたいものです。

結論に至った理由

なぜそう考えたのか、その結論を導き出した理由を話しましょう。ここで自分のこれまでの経験を持ち出します。結論に肉付けをするように自己体験をリンクさせることで初めて説得力のある内容になるのです。

今後の抱負

最後に「どのような社会人として働きたいか」という自分の今後の抱負を伝えましょう。アルバイトの経験談が失敗談ばかりだったとしても、ここでいかに前向きな抱負が伝えられるかが大切です。面接官は、「過去の実績」が知りたいのではなく「これからの覚悟が決まっているか」を見ていることを忘れてはいけません。

回答例

学生と社会人の違いは「プロ意識を持たなければならない」ことだと思います。

学生時代インターンをしていた会社で、社長から「お客様から見れば、新入社員でも派遣社員でも、全員“その道のプロ”に見えているから、お金を払ってくれるのだ」と教えられました。

学生は定期的に行われるテストにさえ合格すれば次の段階へ進めましたが、社会人は「お客様から求められているもの」を知り、能動的に行動し続けなければすぐに歩みが止まると思います。

私も、社会人として「自分はお客様にとって本当の“プロなのか?”」を常に考え常に学び、行動していきたいと考えております。

これはあくまでも一例ですが、この中の言葉に「責任」や「報酬」などの要素を含んだ言葉を入れると、内容的にも核心を突いていますし、次の段階に話を進めやすくなります。

まとめ

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企業が、たくさんの応募者の中から何人かの内定者を選ぶときの基準は企業によって異なります。展開している業種にもよりますし、募集している職種でも採用基準は一律ではありません。

しかし、今回のような「学生と社会人の違い」を問う質問は、企業を問わない定番質問になっています。どのような業種の職場でも、欲しい人物像は「社会人として相応しい意識を持っている人」です。言葉遣いやマナー、信頼性などの基礎的なものは、就職活動のプロセスですでに身についていると考えられています。

これから成長する気を持っている人、仕事を持って生きていくという覚悟が備わっている人を、先輩社員たちは求めています。年齢や世代、若手社員とベテラン社員の差を埋めるためには、自分が自ら成長していくしか方法はないのです。

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