誰かが出かける時に相手に言う「いってらっしゃい」と言う言葉。挨拶に分類される感動詞に分類される言葉なのですが、敬語にするとどんな言い方ができるのか?と咄嗟に出てこない人もいるかと思います。
これから新入社員で言葉遣いによるミスも出てくるかと思いますので、しっかり敬語をマスターして恥ずかしくない敬語を使えるようにしていきましょう。
ビジネスシーンで使う「いってらっしゃい」の言い方についてご紹介します。
「いってらっしゃい」について
「いってらっしゃい」という言葉は一つの言葉のように見えますが、元は複数の言葉を組み合わせてできている言葉となります。詳しく内容についてみていきましょう。
「いってらっしゃい」を分解してみる
何気なく使用している行「いってらっしゃい」と言う言葉はもともとは二つの言葉を組み合わせた一つの言葉です。
動詞の「行く」と、尊敬語の「いらっしゃる」の命令形である「いらっしゃい」を、接続助詞の「〜て」によって繋げている一つの言葉になります。
もともと「いってらっしゃい」ですでに丁寧な言葉になっているのですが、「いらっしゃる」を命令形にして「いらっしゃい」としていることでどうしても命令形の意味合いが含まれてしまい、ちょっと敬語にはふさわしくないかな・・・と感じてしまうのでしょう。
ですので気の知れている上司や先輩には使用することができますが、社長などの肩書きがかなり離れている方や目上の顔見知りの方、お客様などに対しては適切ではないと言えます。
「いってらっしゃい」の類義語
「いってらっしゃい」は「行って来てね」「行って来てください」と言い換えることもできます。同義語として挙げるとすれば「お気をつけて」が同じような意味の言葉となります。
行ってらっしゃいの元となったとされる言葉が「行ってお出でなさい」
「行ってらっしゃい」を丁寧にするには
「行ってらっしゃい」を丁寧にするには「ませ」を語尾につけて「いってらっしゃいませ」としたり、語頭に「お気をつけて」をつけて「お気をつけて行ってらっしゃいませ」とさらに丁寧さを強調する言い方があります。
またシーンい応じて「行ってらっしゃい」以外の言葉で送り出すことも、思いやりが相手に伝わり好印象になります。例えば、これから旅行に行く人に対しては「楽しんで来てください」と言う言葉の後に「行ってらっしゃい〜」と言えば自然ですし違和感がありません。
正しい言葉使いをしながらも「気持ち」の篭った言い回しで相手に言葉を伝えると失礼に当たることはなくなるでしょう。
「行ってらっしゃい」の使用例
ビジネスシーンやサービス業の接客シーンでの「いってらっしゃい」の使用例について紹介していきます。
言葉使いのバリエーションを増やして敬語のマスターを目指しましょう。
会社での「行ってらっしゃい」の使い方
「お気をつけて行って来てください。」
「行ってらっしゃいませ。楽しんで来てください。」
「出張、気をつけて行ってらっしゃい」
「出張、気をつけて行ってらっしゃいませ」
「ご出張、お気をつけて」
「ご出張、お気をつけて行ってらっしゃいませ」
「ご出張、どうぞお気をつけて行ってらっしゃいませ」
また「いってらっしゃいませ」をつけずに「お気をつけて」だけでお見送りする方法もあります。シーンに応じて使い分けて気持ちよく相手を送り出しましょう。
お客様に対しての「行ってらっしゃい」の使い方
「お気をつけていってらっしゃいませ」
「いってらっしゃいませ」
「行ってらっしゃいませ、ご主人様」
メールでの「いってらっしゃい」の使用例
「当日の北海道天気は雨の予報らしいので、どうか雨に打たれないようお気をつけて行って来てください。(いってらっしゃいませ)」
「それは結果が楽しみですね。こちらのことは万事準備を整えておきますのでお任せください。何もご心配なさらず、お気をつけていってらっしゃいませ。」
などなど、営業メールや電話だと表情がわからないので、ただ「いってらっしゃいませ」と言っても素っ気なく思われてしまう可能性があります。ちょっと前後に文章を付け足して送ると好印象でしょう。
「行ってらっしゃい」と言われた方の返し方
「いってきます」
「おはようございます。行って来ます」
「行って参ります」
「留守の間よろしくお願いします」
などなどが無難な返答方法でしょう。
まとめ
敬語は普段から使い慣れていないとどうしても言葉が出てこなかったり、相手に失礼にならないように硬くなりすぎてコミュニケーションが上手にできなくなったりします。
どんなシーンでもとっさの判断で正しい言葉が出てくるように、普段から敬語を使用して失礼のないように、円滑なコミュニケーションができるようにしておきましょう。
ビジネスでは敬語は基本です。正しい敬語が使えた上で、あえて崩して距離を縮めるなどのテクニックを磨いて上手に人付き合いしていきましょう。
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