未経験の場合、志望動機はどう書くのが良い?書き方や文例を紹介!

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就職活動や転職活動をするとき、未経験の職種だとちょっと尻込みしてしまいますよね。確かに「就いたことがない職種」という意味では「一からスタートの新人」です。しかし、転職前の社会人経験をうまくPRすれば、採用への道を開くことができます。PRする場所は、応募書類の中の「志望動機」です。

転職成功ノウハウを掲載している情報誌や情報サイトで「志望動機」に重点を置いているものが目立つのは「転職成功は”志望動機次第”である」という証明です。採用されたら、「未経験者」の肩書きとはお別れです。採用されるための近道を一緒に探していきましょう!

 未経験業界にトライ!成功の秘訣は?

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経歴詐称するわけにはいきませんので「未経験であること」は素直に伝えましょう。

そこで弱気になると失敗します。「この仕事は未経験です。しかし・・・」ポジティブに続けましょう。

「培った経験」をアピールする!

「この仕事は未経験ですが、前職ではこのような業務に携わっておりました。この経験が活かせると思ったのが志望した理由です」と、半ば無理やりでも前職と応募職種に”共通点”を見つけて、自己アピールにつなげましょう。

転職で失敗する原因は「自己PR不足」にあるといっても過言ではありません。「この会社で何がしたいのか」「どうして転職しようと思ったのかが分からない」のでは「前職から逃げるための転職ではないか」「またすぐに辞めてしまうのではないか」と企業側に受け取られてしまいます。

「ごり押し」は美しい行動ではありませんが、転職の場合には「やや強気の姿勢」を保つことも大切です。強気になるための材料は「培った経験」だけです。

「前職」と「応募職種」を結びつけてしまおう!

例えば、「医療事務」の仕事を志望した場合、どうしても「資格がないとダメ」とか「未経験者には無理」と諦めてしまう人がいます。しかし「計算をする」「個人情報を取り扱う」「笑顔で応対する」といった「ポイント」で見れば、他の職種との共通点はたくさんあります。

現在、接客業に就いているのなら「来訪者の応対には自信がある」「分かりやすく説明することができる」などは医療事務職でも存分に活かせるキャリアです。

「医療知識が必要!」と一括りにしてしまえば「未経験者のまま」ですが、「コミュニケーション力の持ち主」という点をアピールポイントにすれば、接客面での「経験者」とすることが出来ます。このように、業界研究をして実際の業務を知れば、「結びつけ」は決して難しいことではないのです。

”結びつけ”の例

  • コールセンター業界→営業職 (説明スキル・会話スキル・販売スキル)
  • 管理系職種→人事職(部下の働き方・キャリアプランを指導したスキル)
  • 営業系職種→プログラマー (顧客ニーズを引き出すスキル・提案するスキル)
  • 介護職→販売職 (人当たりの柔らかさ・車椅子のお客様への応対・面倒見の良さ)
  • 金融業界→医療事務 (特殊な個人情報の取扱い・金銭授受・徹底した守秘義務)
  • 事務系職種→営業職 (顧客との関係構築・営業職に付随する事務的作業・コスト意識)

上記の例では、前職と応募職の仕事内容は全く異なりますが、企業側からすれば「欲しいスキル」「欲しいキャリア」を持っていることが分かります。しかし、応募企業の採用担当者は、すべての業界・すべての仕事内容を熟知しているわけではありません。

経理職の経験を活かして、転職先で営業職に携わりたい・・・と言われても「どのように、その経験を活かすことができるのか」がイメージできません。応募書類を見た人に「活躍している姿を具体的にイメージさせる」ことが大切です。

「明確な志望動機」

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曖昧な志望動機では、「気まぐれで転職した」とか「嫌になったら辞める」という印象を持たれてしまいます。

「この職業にどうしても就きたいのです!」という人が書いた志望動機は、誰が読んで(聞いて)もはっきりと理解できます。

「志望動機」が運命を左右します!

応募者全員を面接するとなると、選考に時間がかかります。募集している人材要件に近い人を、応募書類の時点で「ふるいにかける。」これが書類選考です。応募書類をしっかりと作成していなければ、「ふるいから落とされる」ことになります。

「詳しいことは面接で話そう!」これでは面接にすら呼ばれないまま「不採用」とされる可能性が高くなります。志望動機は、面接を受ける以前に、履歴書や職務経歴書と合わせて書面で提出します。面接を受けるとき、書類との内容にズレがないように、しっかりと整理して作成しましょう。

面接担当者は「志望動機」のココを見ています!

面接担当者の視点を知れば、「志望動機」を充実させなければならない、その理由が分かります。面接担当者は「志望動機」をどのように見ているのでしょうか?

  • 転職理由は、入社後の定着率を左右する。当社に入社することで、その転職理由が満たされるならば良いが、同じことの繰り返しになれば、また転職を繰り返すことになり、定着しない。(システム開発)
  • 長く働いてくれる人材を求めているので、何故辞めたのかは非常に気になります。(金融)
  • 「逃げ」の転職ではないかが知りたい。(システム開発)
  • できるだけ社風に合い、長く勤める人を採用したいので、志望動機や前職を辞めた動機などは重要な情報になる。(通信)
  • 考えをもっての転職か、またそれが当社とマッチするのか確認するため。(メーカー)
  • 即戦力募集の場合、ニーズにマッチするか否かの判断。志望動機はアンマッチの判断材料。(システム開発)
  • 応募の際、会社のことを調べ自分の経験がどのように活かせるかを考えた結果が志望動機欄と思われるから。(サービス)
  • やはりやる気や応募者の気持ちを重視しています。(システム開発)

出典:採用担当者は応募書類のココを見る

上の引用記事を参考にしてみると、「転職理由」や「応募動機」、「会社を選んだ理由」を志望動機で判断されていることがわかります。

「志望動機はアンマッチの判断材料」と言っている人もいるように「志望動機=ふるいにかける材料」にもなっていることがわかります。

「志望動機」の書き方

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就職活動は、1つの会社だけに応募しているとは限りません。

どの企業に送ってもいいような「通り一遍」の内容では「この人を採用したい!」と思ってもらうことはできません。

「志望動機」に入れたいポイントは5つ!

未経験職種を希望する場合、志望動機は「5つのポイント」を押さえて作成しましょう。

  1. 志望理由を明確にする(この職種を選んだ理由を具体的に書く)
  2. この職種に就くために、現在どのような努力をしているか(学習・自己啓発など)
  3. 募集している職種と、今の自分が持っている能力のマッチしている部分
  4. 応募企業先で生かせる経験、スキルを分かりやすく書く(箇条書きを交えるなどの工夫をする)
  5. 「社会人基礎力」をアピールする。

新卒の就職活動の場合だと、3から5を書くのは難しいですが学生時代のアルバイト経験やインターンの経験などを含めてもOKです。アルバイト経験がない場合は。1と2を充実させましょう。

「志望動機」の失敗例

「前職では総務職として勤務していましたが、販売に関わる仕事に興味を持ったことがきっかけで、応募いたしました。販売分野の経験がないので、どこまで貴社でお役に立てるかわかりませんが、精一杯がんばります。」

悪い例文・その理由

  • 「どのような興味を持ったのか?」
  • 「どのように企業に貢献できるのか?」

この書き方例では、この2つが具体的に書かれていませんので、転職の動機としては不十分です。精一杯がんばりたい、その気持ちはわかりますが「本当に販売職に就きたい」という熱意が伝わりません。

「志望動機」の成功例

「前職では総務課で働いていましたが、会社の事務用品を管理するうちに、文房具に興味を持ったのが、この仕事に携わろうと思ったきっかけです。現在は、販売士の資格を取得するめに、昨年から通信講座で勉強しています。貴社の業務内容は、まさにやりたいと思っていたものであり、今後は業務を通じさらに成長していきたいと思います。」

良い例文・その理由

買う側から、売る側の立場の仕事に興味を持ったきっかけが具体的に書かれています。「売る側に立つ」という視点から販売士の資格を取ろうとしている、新しい分野にとりくもうとする姿勢も書かれています。「貴社の業務内容」では、業界研究をした上で、数ある企業の中から応募先企業を選んで志望したことがわかります。

「志望動機」には”PR”も必要です!

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「この仕事に就きたい」という気持ちと「努力していること」は伝えられました。しかし、最終的に確認されるのは「新しい職場で、自分に何が出来るか?」なのです。

それは自分自身で伝えるしか方法がありません。

意欲をPRするには「主体性」が必要!

「精一杯頑張りますので、”教えてください!”」では意欲のPRとして伝わりません。「今、この職種に就くために、資格取得目標に学習を進めています」など、「自ら」知識を蓄えよう、技術を身につけようとする「主体的な姿勢」が求められます。

まだ具体的に着手してないとしても、「この仕事にはこんな知識が必要だと考えるので、これから学習していきたい」でもいいので、「主体性のある行動がとれる人材であること」をPRしましょう。

「社会人経験」をPRしよう!

「この職種は初めてなので、特にPRできることがありません」と言ってしまったら、話はそこで終わると思いましょう。これまで培ったものの中には、必ずPRできるものがあるはずです。コミュニケーション能力はもちろん、ビジネスマナー・自己啓発など、「一から教えなくても主体的に働く能力に長けている」をPRしましょう。

「実務経験はまだありませんが、実務外では“即戦力”になる自信があります。」このようなことがPRできたら合格です。

自分の「経験談」を活用しよう!

希望職種についてどう思いますか?という質問に対し、明確に答えることが出来ないのは「業界研究不足」の証拠です。研究をしっかり行っていれば、必ず「自分の意見」が生まれます。「憧れの職業」とか「興味を持ったから」などのうわべだけの回答や、一般論に過ぎない回答をしても面接官の心には残りません。

自分の経験談(エピソード)は、間違いなく自分のものです。希望している職種に関するエピソードを、自信をもって話しましょう。自分の目で見たもの、ではなく、見てどう思ったのか、自分ならどうしようと思ったのかなど、自分の意見を話すことがポイントです。

「創意工夫」が出来ることをPRしよう!

「これまで仕事してきて、一番苦労したことは何ですか?」この質問では「問題を解決する能力があるか」を問われています。「○○が一番苦労しました」と苦労した事柄だけを述べるのではなく「問題と感じたこと→どのように解決しようとしたか(具体的な工夫)→どのように実行したか→実行した結果」といった順序で話しましょう。

「単調な作業を面白く感じられるように、ポイント制を導入したところ、スタッフ全員がはりきって作業してくれるようになりました」など、職場環境の改善に繋がる「創意工夫」が出来る人材は、業務未経験者であっても、企業にとっても必要な人材なのです。

まとめ

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学生の就職活動と、中途採用者では、企業が求める人材の種類が異なります。新卒者には「どれだけ我が社の色に染まってくれるか」という未来への期待感を、中途採用者には「これまでの経験を我が社でどれだけ発揮してくれるか」といった2つの期待には違いがあります。新卒採用者には「初心」を、中途採用者には「熟練」を求めます。

「熟練」には、人生の熟練度も含まれます。面接の場合、マニュアル言葉で「100%の正しい答え」が出来たとしても、それでは人生の熟練度を伝えることができません。自分の頭で考えた、自分の言葉で答えましょう。たとえそれが、間違った解答だったとしても「きちんと考えて発言する人」として評価してもらえます。

自分の考えをまとめて、伝わりやすく伝えられることこそが中途採用者の強みなのです。

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