ノックの回数は何回が正解?ビジネスマナーやコツを知ろう!

仕事の時などにドアをノックする事があると思います。ノックをするときに何回叩いたら良いか…みなさんは気にしたことがありますか?

実は『ノックの回数』にもマナーがあったのです!学校や会社の面接、ビジネスシーン、ホテルなどで…マナーを知っておけば恥ずかしい思いをしなくてすみます。

こんな時はどうしたら良いのか。ノックのスピードや強さ、ノックから入室の流れなど《ノックのマナー》をご紹介していきたいと思うので、この機会に学んでみてはいかがでしょうか。

プロトコールマナーって?

世界

『プロトコールマナー』この言葉をみなさんは聞いたことがあるでしょうか?

プロトコールマナーとは『国際標準マナー』です。世界中の人々が、文化や宗教の違いを超えて、スムーズに交流できるように定められた世界共通のルールの事です。

特別に堅苦しいものではなく、その基本は個人の場合と同様、相手に不快な思いをさせない、相手に迷惑をかけない、好感をもってもらえる、というごく当たり前なことなのです。

最低限度の事は頭の中に入れておく方が便利だと思います。

欧米では当たり前?

日本ではあまり知られていない『ノック回数のマナー』ですが、欧米では当たり前に行われていたのです。普段の生活でもノックのマナーを取り入れているので、映画やドラマなどを見ると日常的に使い分けていることが分かります。

日本はもともと部屋の仕切りはドアではなく襖でした。ドアは欧米で作られたものなので『ノック回数のマナー』を当たり前にみんなが知っていて、日常的に行われているのです。

映画『アナと雪の女王』でもアナがエルサの氷の城を訪れたときは《兄弟の仲》なので、ノックの回数は『3回』でした。

国際標準で定められたノック回数

世界地図 手のひら

この『プロトコールマナー』に『ドアのノック回数』が正式に定められていました。

トイレは2回

トイレで中に人が入っているかの確認をする時にノックをします。その時は『2回』です。これをビジネスシーンでしてしまうと『トイレノック』になってしまい失礼にあたるので注意しましょう。

家族・友人など親しい相手には3回

家族や友人、恋人など親しい人には『3回』です。親しい人の部屋に入るときなどは『3回』が良いと定められています。

礼儀が必要な相手には4回

面接やビジネスシーンでは礼儀が必要な場所になります。ですので、面接会場でドアをノックする時や会社の取引先などのビジネスシーンでは、ノックの回数は『4回』が良いとされています。

その時のリズムは《トントン、トントン》と《2回、2回》で叩くことがベストです。

ドアのノックの回数が3回だったからと面接を落とされる事はないと思いますが、細かい事でもマナーは出来るに越した事はないので、普段から気にするようにしておくとビジネスシーンでも自然と出来るようになります。

マナーに定められた『4回』の理由

しかし、なぜ改まった場所や礼儀が必要な相手には『4回』なのでしょうか?もちろんそれには理由があったのです。『4回』と定められた理由を紹介したいと思います。

・ベートーベンの『運命』

あの有名なベートーベンの交響曲五番『運命』がもとになっているのです。みなさんも知っている《ジャ ジャ ジャ ジャーン》になぞらえており、《運命の扉を開く》という意味から『ノックは4回がマナーとされたそうです。

初めて訪れた場所の扉を開く…それはあなたの運命を変える瞬間になる可能性があります。

まさに運命の扉なのです。

日本のノックについて

日本

次に読者が気になるであろう、日本でのノックについて紹介します。

ビジネスシーン

先ほども書いた通り『国際標準マナー』では礼儀が必要な相手の時にはノックの回数は『4回』とご紹介しましたが、日本ではあまり知られておらず、日本の面接やビジネスシーンでは『3回ノック』が主流になっています。

なぜかというと、何度もノックをされると日本人には長く感じ、仕事に支障をきたす場合もあります。なので『3回ノック』をすると良いでしょう。

統計

日本での統計によると、ビジネスシーンでノックをする回数は『2回』が一番多く、次に『3回』という結果になりました。

『4回』と答えた人は数人で、4回ノックをされると違和感を覚えるという意見もあります。

しかし正式なマナーでは『4回』なので、それを考慮すれば日本では、やはり『3回が無難』なのです。1回ノックの回数を減らしても失礼にはあたらないそうなのでご安心を。

ノックをする時のポイント

ノックビジネスシーンでの回数は『3回』がよ良いとわかりましたが、スピードや強さでも印象が変わってきます。どうノックするのがベストなのでしょうか。

面接のときなどは何度かノックの練習をしてみても良いでしょう。ノック一つで印象が変わってきます。

スピード

例えば1秒以内に3回ノックします。実際に叩いてみると分かるのですが、少し乱暴な印象やせかしている感じにとらえられます。ノックされた相手は、あなたに対して「怒っているのかな?」と感じるでしょう。

ノックをするときは《ユックリ》を心掛けてください。目安は『2秒で3回』ノックをする事です。

強さ

強さでもだいぶ印象が変わってきます。3回のノックを『弱く』叩いてみてください。そうすると何か元気のないような印象になってしまいます。

部屋はいつも静かなわけではないです。もしかしたら、弱く叩くとノックの音が相手に聞こえない場合もあるのです。聞こえなかったら相手は「ノックもしないで入ってくるなんて失礼なやつだ」と思ってしまうかもしれないのです。

次は『強く』叩いてみてください。これも先ほどのスピードの時と一緒で《乱暴なイメージ》になってしまいます。

ノックの強さはきちんと聞こえるように…だけど強すぎない《適度》な強さでノックすることを心掛けましょう。

ドアが開いていた時

訪れた場所のドアが開いていて「ノックはどうしたらいいんだろう…」と困ったことはありませんか?ビジネスシーンでドアが必ず閉まっているとも限りません。ドアが開いている時もあります。

そんな時は、どうすれば良いのでしょうか。その問題をこれから解決していきたいと思います。

もしもドアが開いている時は『開いているドアをノックする』のが正解です。そして「失礼します」と言ってから入室しましょう。

ノックをせずに「失礼します」と入室するのは失礼にあたります。必ずノックをすると覚えておきましょう。

ノックから入室までの流れや印象

オフィス

ノックから入室の流れを知っておきましょう。

ドアを『3回ノック』します。

ドアをノックしたら相手からの返事を待ちます。

返事が返ってきていないのにノックをしたからと入室するのはNGです。必ず返事を待って「どうぞ」と言われてから入ります。

ドアを開ける

ドアを開けるときは静かにあけましょう。勢いよく「ガチャ」と開けてしまうと《乱暴な印象》を相手に与えてしまいます。

必ず静かにできるだけ音がしないよう開けましょう。

ドアを閉める

閉める時も、もちろん静かに音がでないよう閉めます。

そして面接官に背中を見せないように斜めに立ちドアを閉めてください。

「失礼します」

「失礼します」と相手にきちんと聞こえるよう、大きめの声で言いましょう。

ここで声が小さいと相手に聞こえなかったり、聞こえたとしても《元気がない印象》を与えてしまいます。

一礼する

一礼はただ頭を下げるだけではいけません。

  1. 背筋をまっすぐ伸ばし、手は前で自然に揃えます。
  2. 腰から曲げて動作を一度止めます。この時猫背のように背筋が丸くならないよう注意しましょう。
  3. ユックリと体を起こし、相手の目をきちんと見ます。

いくつか入室の方法がありますが、この方法が一番《相手に丁寧な印象を与える、ノックから入室までの流れ》です。

ノックや扉を開ける動作と、挨拶が別々になっている事で『丁寧でしっかりとした印象』を相手に与えることが出来ます。

入室までの間で、その人の第一印象が決まる!

スーツ

とても細かい事ですが、ノックから入室、挨拶、お辞儀の角度や速さなどで、その人の印象が全く変わってきてしまいます。

ビジネスシーンで初対面の人に会う時に、この入室までの流れ一つでその人の印象が大きく左右してしまい、これからの仕事がスムーズに行くか行かないかが変わってしまうのが現実なのです。

最初の第一印象は仕事でもプライベートでも、とても大切なことです。

仕事であれば、その印象で契約なども上手くいく、いかないが決まってきます。仕事ができる人はこのような細かい動作や挨拶がきちんとできます。挨拶、マナーがきちんとできない人はやはり仕事ができません。

ビジネスシーンでの体験談

ビジネス

ビジネスシーンでノックをした時の体験談をいくつかご紹介したいと思います。

みなさんはこんな経験ありませんか?

失敗した人の体談

●面接のときに間違って2回ノックをして入ったら返事がなかった。

●始めたばかりの仕事で取引先のドアをノックする時に緊張してしまい、音が思ったより大きくなってしまった。そしたら取引先の人に注意されたことがある。それ以来、自分があまり良い印象をもたれないままになって、取引しにくくなってしまった。

●ノックの音が小さく相手に聞こえなかったようで「入るときはノックをしなさい」と怒られたことがある。

などの失敗談がありました。

日本人はそこまで気にしない人が多いようですが、気にする人は気にするので不快な思いをさせてしまう可能性もあるという事を覚えておきましょう。たかがノックですが、とても大切なのです。

褒められた人の体験談

●仕事ではノックの回数を基本3回。仕事での改まった席では4回していました。ある日、社長に「若いのによくマナーを知っているね」と急に話しかけられビックリしたけど嬉しかった。

●取引先で4回ノックをしていたら、相手とマナーの話で盛り上がり、名前をすぐに覚えてくれて契約もスムーズに決まったことがある。

ノックのマナーを知っていて実行していたら褒められた、仕事がスムーズにいったなどの経験がある人もいました。やはり知っている人にはノックの回数で、とても好印象を与えることが出来るという事が分かります。

◆まとめ◆

ドア

いかがでしたか?

今回紹介した『ノック』は、たかが挨拶の一つの動作にすぎません。しかし、そのたかが挨拶すらきちんと出来ない人に仕事を任せたいと思うでしょうか?

ビジネスシーンでノックや挨拶は日常で交わされる当たり前の事なので、一人の大人としてきちんと自然に出来るよう覚えておくと良いでしょう。