「なるほど」は敬語じゃない?その理由や使用する際の注意点を紹介!

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会話の最中に「なるほど」や「なるほどですね」と相づちを打つ人がいます。人は話を聞きながら「あなたの話を真剣に聞いていますよ」「あなたの意見を理解しましたよ」ということを表現するために、言葉や頷きによって会話の相づちを打ちます。

特に顔が見えない電話では、話をしっかり聞いていることを相手に伝えるために、「はい」よりも聞き取らせやすい「なるほど」を使いがちです。しかし「なるほど」という言葉は使う相手によって失礼になることがあります。今回は「なるほど」という言葉についてお話します。

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「なるほど」が失礼になる?!その理由と注意点

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「なるほど」と検索すると、検索結果項目に「なるほど むかつく」と表示されました。なるほどと言われてむかつく人がいるのは、どうしてなのでしょうか。

「なるほどですね」は敬語ではありません!

「なるほど」は敬語ではありません。相手を立てる「尊敬語」でも自分がへりくだる「謙譲語」でもありません。「なるほどですね」と丁寧語に変えても相手に敬意を表する言葉にはならないのです。

「なるほど・そうですね」が1つになって「なるほどですね」に変化したという説もあります。これから「なるほど」の言葉自体が持っている意味を知っていけば、「なるほど」も「なるほどですね」も簡単に使ってはならない言葉でないことが分かります。

「なるほど」は“上から目線”の言葉

「なるほど」は目上の人が目下の人が言ったことを評価し、了承したときに使う言葉です。相手の話した内容に対して、自分が対象を評価できる立場であれば使えるということです。この「評価」という要素が「なるほど」に深く関わる重要なポイントです。

例えば、自分が知らないことを教えてもらった場合に使う「なるほど」は、与えられた情報をいきなり「評価」していることになります。自分の無知は片隅に置いといて、いきなり上から目線で評価する「プライドの高さ」や、自分を大きく見せようとする「尊大な言い回し」を相手に感じさせます。このような「なるほど」を続けると、相手のもつ感情はやがて「不快感」に変わります。

「なるほど」は時に“適当な返事”になる

相手の話を聞いて、心底から納得できた時「なるほど!確かにおっしゃる通りですね!」と言うことがあります。このように「感嘆詞」として「なるほど」を使うのは間違いではありません。しかし実際には、目からウロコが落ちるような「大きく納得する出来事」は滅多にありません。つまり「なるほど!」と言える数は限られているはずなのです。

目からウロコが落ちるようなことでもないのに、大げさに「なるほど!」「なるほどですね!」と使うのは逆効果です。大した話でもないのに「なるほど」をむやみに使うと、本当に必要な時の「なるほど!」の効果がなくなります。最も良くないケースでは「話を理解していないのに、返事だけはしっかりする人」なんてレッテルを貼られてしまうことです。

「なるほど、しかし」は要注意!

仕事で議論をするとき、反対意見を頭から否定するのはマナー違反です。相手の話を一旦受け止めてから、自分の意見を話すのがマナーです。反対意見が出たとき、とっさに出てしまうのが「なるほど、しかし」です。

「なるほど」は相手の意見に「同意・納得」したか「腑に落ちた」場面で使う言葉です。同意も納得もしない、反論するのが前提の「なるほど、しかし」は道理に合いません。「あなたの言うことは”とりあえず”わかった。でもあなたは間違っている」と相手の意見を否定して、これから自分が話すことこそが正論である、というニュアンスになってしまいます。

同僚や友人といった対等な立場同士で使うのは問題ありませんが、目上の人やお客様に対しては絶対に使ってはいけません。特に「専門家」や「知識人」という職業の人に対してはその道の素人が“使えるはずがない言葉”なのです。「なるほど」を使えるのは「対等な立場同士」だけだと認識しましょう。

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「なるほど」を使わないためには?

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相づちがうまい人の特徴は「相づちにメリハリをつけている」ことです。メリハリのある相槌は、会話を盛り上げ、相手の意見をどんどん引き出すことができます。そして相手に大きな満足感をもたらします。

「なるほど」を使わない「相づち名人」になりましょう

話をする側の立場で考えてみましょう。会話の相手が、ずっと「はい」しか言わなければ、だんだん話辛くなりますよね。「なるほど」を出来るだけ使わない言い換え例を、何通りか挙げてみます。

  •  「はい」
  • 「私もそう思います」
  • 「おっしゃるとおりです」
  • 「そうですね」

「なるほど」には「同意と納得」の意味があります。同意を示すには「はい」や「そうですね」、納得を示すには「おっしゃるとおりです」を使うと単調な相づちにはなりません。

 話し方を変えれば「なるほど」は減らせる

「そうですね」は、抑揚無く淡々と言うと「興味がない」感じになりますが、「そうですね!」と表情を豊かにすれば「納得したこと」を言葉の意味以上に表現することができます。「なるほど」を極力使わないためには、このような「話し方(表現)」を工夫することも方法の1つです。

言葉の調子を変えないままで「深く理解した」と相手に伝えたいがために「なるほど」を使っている人が多いです。

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「間違い言葉」は周りに迷惑です

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シワだらけの服を着ている人を見ると「だらしないなあ」と思います。

その人の服が毎日シワだらけだったら「注意しないなんて、きっと家族もだらしない人なんだろうな・・・」とその家族まで「だらしない人認定」してしまいませんか?言葉遣いも、同じです。

「間違い言葉」は会社の信用も落とします

間違った言葉を使い続けている人に対して、人は不快感を覚えます。間違った言葉を長い間使い続けているのを聞いている人は「周りの人は、どうして彼の言葉遣いを注意しないのだろう?」と本人だけではなく、本人の上司や先輩・家族にまで悪い印象を抱くようになります。

1人の社員が間違い言葉を使い続けることは、会社の信用にも関わります。まさに「子を見れば親が分かる」ということですね。新入社員ならともかく、後輩や部下を持つような立場の人がビジネスシーンで「なるほど」を連発している姿を見ると、非常に残念な気持ちになります。

メールでも使ってはいけない「なるほど」

会話で使ってはいけない言葉は、手紙やメールでも使ってはいけません。資料に対するお礼メールを送る時「なるほど、と思いました」と言う書き方をしたことがありませんか?会話でもメールでも「上から目線」であることに変わりありません。受け取った資料を「上から目線で評価した」ことになります。

メールや手紙は後に残ります。自分が何気なく使った間違い言葉も、同時に後に残ることを意識してメールを書きましょう。

就活で問われる「正しい日本語」

就職活動を成功させる秘訣に「正しい日本語を使うこと」というアドバイスが多く書かれています。履歴書やエントリーシートなどの書類上や、面接官の質問で「正しい日本語が使えているか」を企業は厳しくチェックしています。

社員として採用される必須条件でもありますから、自分の言葉遣いをときどき人からチェックしてもらいましょう。正しい日本語を使うように意識している人ほど、「今私、変な言い回しをしていませんでしかた?」と周りの人に確認しています。それは決して恥ずかしいことではなく、尊敬に値する素晴らしい習慣です。

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目上の人に使ってはいけない「間違い言葉」

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「なるほど」以外にも、何気なく使っている「間違い言葉」があります。間違った言葉遣いは、自分が思うよりも強く人の目や耳に残っています。

お客様に失礼な「間違い言葉」

サービス関係の職業では、「お客様に対して使ってはならない言葉」を厳しく指導しています。お客様は目下でも同等の相手でもありません。「なるほど」の場合、お客様を納得させるのが仕事なのに、お客様から納得させられて「なるほど」というのは少しおかしい気もします。

お客の立場としては、間違い言葉を使うような店員から商品を買うのは気が進みません。名前が入った顧客名簿など、個人情報をきちんと取り扱えるのか、そんなことまで不安になりますよね。

「間違い言葉」の数を減らそう!

どんなに優れた人格であっても、どれだけ見栄えのよい人でも、間違った言葉を使っているのを見ると「ああ、こんな程度の人だったのか」と心の中で格下げしてしまいます。反対に、「その言葉遣いおかしいよ」と人から自分の間違いを指摘されると、とても恥ずかしく感じます。

それほど、言葉を正しく使うことは人間として求められる重要なスキルなのです。ここでは、普段の生活で何気なく使っている言葉をピックアップしました。良く知られているものばかりですが、再確認してみてください。

「ご苦労様です」

これは「目上の人が、目下の人を“労う”言葉」です。会社に出入りしている業者の方が自分より目上の場合使ってはならないとされています。「苦労をかけた」という感謝の気持ちを伝えるための言葉ですが、「奉仕」を労う意味が強いので、目上の人に使ってはいけません。

「了解です」

これは「目上の人が、目下の人に対して“許可を与える”言葉」です。「承知しました」「かしこまりました」に言い換えましょう。

「すみません」

間違いを指摘されたときなどには「申し訳ありません」、手伝ってもらったときなど感謝する場合には「恐れ入ります」に言い換えましょう。「すいません」は「すみません」が訛ったものです。

「分かりましたか?(分かりますか?)」

「分かりましたか?」は完全に上から目線の言葉です。「お分かりでしょうか?」と言い変えましょう。相手にあることを「知っているか?」と訊ねる場合は「ご存知でしょうか?」となります。

「言い忘れていました」

目上の人に対しての「言う」は謙譲語の「申す」になりますので、これは「申し遅れましたが」が正しいです。

「お世話さまです」

これも目上の人が、目下の人(外部関係者など)に使う言葉です。目上の人には「お世話になっております」を使いましょう。

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まとめ

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「なるほど!クッキング教室」「なるほど!簡単ヨガ教室」など、カルチャーセンターのキャッチフレーズに「なるほど」が使われていることがあります。これは「この講座では、目からウロコが落ちるような素晴らしい情報を教えますよ」とPRしているのです。「なるほど!」と相手(生徒)に言ってもらいたい立場(教室)側が言っているのですから、これは「お客様に対する失礼な言い回し」には該当しません。

「なるほど!クッキング教室」に通う生徒が、専門家である料理講師に「なるほど!」と言ったとしたらどうでしょうか。「料理教室に通って教えを乞う生徒」という立場なら、知識人である講師に対して使うのは失礼になりますが、「料理教室を利用しているお客様」という立場なら、料理教室のスタッフの一員である講師に「なるほど」と言っても失礼になりません。このように「なるほど」という言葉は、自分の立ち位置をどう捉えているかが分かってしまう、怖い言葉でもあるのです。

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