バブル世代とは、1986年から1991年のバブル時期に就職をした人達の事を言います。
この51ヶ月の間に日本の資産価格が上昇した事による現象で、現在とは違いとても景気が良かった時代です。
そんな時に就職していた人達は、現在は51歳から46歳あたり、ちょうど会社の上司や役職にあたる年齢の方たちなので、考え方や仕事の仕方も違うはずです。
よく「あの頃は良かったなぁ」とバブル世代の方がつぶやいていることを耳にしませんか?
お金であふれていて豊かな暮らしを送ってきたバブル世代の人たちはどういった世代だったのでしょう。
今回はそんなバブル世代の特徴や、バブル時代ジュニアに当たるゆとり世代の特徴や違いについて徹底検証します!
バブル世代の特徴とは?
バブル世代とは言えば、みなさん思いつくのが豪快なお金の使い方や、派手なファッションなど好景気なイメージですよね?会社によっては〇百万もボーナスがあったほど好景気だった時代です。お金のイメージが強いバブル世代の特徴について詳しく見ていきましょう。
お金があれば何でも出来る!パワフルな一面も
なんでもお金で解決できるというパワフルな一面があります。しかし景気が良かったとはいえ、バブル世代の誰もが一流の企業に就職出来た訳ではありません。
一流企業に採用されるのは上位難関大学の指定校と限定されていたので、当時の受験生は厳しい受験戦争に勝ち抜いてきたそうです。
それでも、地方の大学や一般の大学でもそこそこの企業に就職することはできたので、就職活動はそれほど難しいものではありませんでした。
お金は貯めるのではなく、あるだけ使うというのが、この時代の特徴なのでなんでも大判振る舞いで大雑把な傾向があります。有名な難関校は一流企業から、就職を見込んで高級な接待を受けていたという今では考えられないこともあった時代だったんです。
就職をする前から、企業に良い待遇を受けていれば、お金の使い方も豪快!お金があればなんでもできた時代なので、何に対してもパワフルだし、意欲的なのかもしれませんね。
今のように大学卒業後も奨学金に頭を悩ませられる訳でもなかったので、その辺り現代の若い人からすれば、「楽して一流企業に入れた」、なんて思われる事もあるんでしょうね。
世渡り上手で、コミニケーション能力も高い
バブル世代はコミニケーション能力が高いと言われますが、まだインターネットが存在していなかった時代なので、人との関わり方がダイレクトなのです。
この世代では欧米文化に憧れる傾向の人達が多く、その影響からか海外志向も強いのでさまざまな人との触れ合いがあったからこそ、身に着いた能力なのかもしれません。
また社会問題にもなった職場における男女差別を排除しようとされた「男女雇用機会均等法」1986年から施行され職場での「女性に対しての差別」がなくなったのもこの頃です。
男女関係なく職場では同等に働くというスタイルが身に付き始めた頃でもありますが、「男らしさ」や「女らしさ」も尊重する感覚も残っています。
互角には働くけど、女性には女性らしさを求め、男性には男性らしさを求める。相手に対して適切な接し方が出来ていたので、世渡りも上手で要領がいいというイメージが付いているのでしょうね。
並みの金銭感覚ではない
バブル世代の象徴とも言える、有り余るほどのお金。
好景気のこの世代は自分も周りもお金をたくさん持っている人がたくさんいましたし、財布には常に札束が入ってるいるイメージがありますよね。
同じ世代でお金がないという人でも、その後の世代や現在からすると大金です!
自分が身に付けるものは高級品思考の人も多く、不動産などの資産はもちろん、株などでもお金を使うので、世の中はお金がめぐりめぐっている状態です。動くお金が半端ない額だったので、日本経済も豊かだったんでしょう。
買い物は「高くて良いものを」という傾向もこの世代の特徴で、安くても良いものには、あまり惹かれることはありません。常に「その中で一番良いもの」を求めているので、金銭感覚がズレていると思われがちですね。
お金があるということは、心のゆとりにも繋がります。金銭感覚が下の世代の人よりもズレていると思われるのは時代のせいなのです。
依存体質が多い
バブル世代では自発的に働くのではなく、「何かをしてもらおう」、「与えてもらおう」と、同期や部下、あるいは上司や会社に依存体質の人が多いと言われています。
多く企業が当時、大量採用を行ったこともありバブル世代には同期が多いことが影響しているのかもしれませんが、「誰かがやってくれる」と安心しているので率先して動こうとワークスタイルはあまり見られません。
また上司の指示や会社の指示で、仕事をこなしたとしても、それ相応の報酬や対応でないと不満をもらしてしまうことも。厳しい立場になると回避しようとするので責任のある仕事はしない反面、不満や屁理屈が多いので、バブル崩壊後の氷河期世代からすると「仕事はできないのに文句が多い!」と困惑されてしまうこともしばしば。
しかしバブル世代の人たちは、見た感じ人当たりのよさそうな大らかな人だったりします。
世渡り上手なバブル世代なので、ストレスにさらされるということがあまりないのかもしれませんね。
バブル世代ジュニア、ゆとり世代とは?
ちょうどバブル世代の子供たちは、1987年4月~2004年3月生まれのゆとり世代。
バブル世代を親に持つゆとり世代ですが、特徴や傾向はやはり似ているもがあるのでしょうか?
ゆとり世代の特徴をご紹介していきます。
ゆとり世代の特徴
小・中学校で学習指導要領の内容、授業時間の削減がされた2002年。ゆとり教育が取り入れられた1987年生まれの当時中学生は「ゆとり第一世代」と呼ばれています。
2010年には、このゆとり世代が就職活動を始める頃になりますが、バブル世代の親におかげで豊かな生活送ってきたゆとり世代は、物心がつくころにはサービスの受け手にいた世代です。
仕事上でも常に受け身で、自ら率先して動こうとしないゆとり世代に、上の氷河期世代の先輩や上司などが「最近の若い人は・・・」と困惑する場面もあるようです。
ゆとり教育を受けてきたゆとり世代の詳しい特徴を見ていきましょう。
仕事に対してのスタンスが低い
何に対しても受け身のゆとり世代は、誰かに言われたらしっかり仕事をこなそうという姿勢ははありますが、自ら働きかけて実績を得たり、指示された事以上の事はしようとしません。
会社にかかってきた電話なども「電話に出て」と言われなければ取らないということもあるそうで、自分の仕事は優先するけど周りのことに対する柔軟性はあまりないのでしょうね。
とにかく自分を優先するので、時には取引先の顧客よりも自分を優先してしまうことも!
いつでも与えられてきたゆとり世代は会社に雇われて、給料を貰っているという認識が低いのかもしれません。
コミニケーション能力が欠けている
会社の上司や先輩に飲み会を誘われた場合、平気で断るという傾向がゆとり世代にはあります。用事や体調不良や残業の場合仕方ありませんが、ゆとり世代は誘いに対して「飲み会ですか?私は大丈夫です」と自分本位な断り方をするのが特徴です。
先輩や上司の存在の必要性もそうですが、そもそもゆとり世代が縦社会にあまり順応していない事が考えられます。
年上や年配の方とのコミニケーションにも慣れていないで、そういう飲み会も苦手だし、行く事も躊躇してしまうのでしょう。あまり、会社内での人間関係の必要性も深く考えていないという事もあります。
ゆとり教育を受けてきたこの時代では、幼少期頃ポケベルが普及しだした時代で、それから携帯電話からインターネットへと発展していき、メールで始まりmixiやTwitter、FacebookなどSNSが盛んになっていった時代です。
SNSやソーシャルネットワークがコミニケーションの基本として定着してしまった為に、実際の人とコミニケーションをとる能力が欠けている、あるいは苦手なのかもしません。
ITに強いゆとり世代は調べものがあればすぐにGoogle検索!わからない事はネットで探せばすぐあると思っているので、自分で考るということをしません。その為、ネットで探して答えが見つからなければ「わかりません」で終わってしまいます。
また休みを入れる連絡もメールで済ませてしまう事がありますが、いつ開かれるかわからないメールに欠勤連絡をすること自体、社会人としての自覚に欠けている部分がありますね。
ゆとり教育による学力低下が原因?
ゆとり教育の目的は、詰め込み教育の反省から学習時間を減らし、勉強以外で子供が自主性を持ち、物事を自分で考える力を養ってほしい、子どもの自主性を伸ばす事を目的としていました。
当時、詰め込み教育のストレスによって、校内暴力が起きてしまったり、登校拒否、いじめなどが社会問題にまでなっていました。そうしたゆとりない環境を変え、豊かな環境で学習をしてもらおう。そんな時代に誕生したのが「第1ゆとり世代」です。
しかし学習指導時間が減ってしまい子供たちの学力の低下も心配されていました。
勉強よりもいろんな事を体験したり、みんなで協力することで発想力を鍛えるなど、勉強以外の教育も組み込まれるようになりましたが、学校で勉強が本当にしたい子からすれば、単に貴重な授業時間が減っただけなんです。私立・公立高校へと進学する時にも学力の格差があったので、ゆとり教育に対して不満をもつ人たちも少なくはありませんでした。
1人1人の個性を尊重しようするゆとり教育によって、自主的に勉強しようとする人、周りの流れに任せて受け身になったままの人。いざ就職してしまえば、この差は歴然です。
実際にあった!ゆとり世代のこんな行動!
会社で実際にあったゆとり世代の驚くべき行動を少しだけご紹介します。
ある会社では「ゆとり世代の育成セミナー」というものがあるくらいです!
ゆとり世代向けにセミナーが開かれるほど、ゆとり世代の行動は深刻なのでしょうか?
仕事はすぐに休む、辞める
嫌な事があればすぐにでも辞めてもいいいう考えが、意識がずっとあるようで、上司に怒られれでもすれば、「風邪で欠勤します」と連絡があったと思ったら、翌日から音信不通になり会社を勝手に辞めてしまうこともあるそうです。こういった行動は自分の置かれている立場や、残された人の事はあまり考えていないということ。
子供の頃からサービスを受ける側にいたゆとり世代はいろんなものを与えられ、過保護に育ったため、他者に怒られる事に慣れていません。先輩や上司に間違いを指摘されて怒られたら、居場所を失ったかのように去っていきます。
ゆとり世代の人達は、バブル世代の親を見て育っているので、バブルが崩壊したあとの大変な時期も目の当たりにしています。どんなに大きな企業でも、いつかは倒産する。と、会社に対して夢を持てていないのかもしれません。
いつ解雇や倒産するかわからないのだから、今自分がやりたい事をやりたい!と、上司の誘いも断る、居心地が悪くなったらすぐ辞めればいい、という考えがついてしまっているもかもしれません。
まとめ
今回はバブル世代とゆとり世代の2つを紹介してきましたが、その時代の特徴や社会環境によって価値観やものの考え方は全然違いますね。
世代の違いで「あの時はこうだった!」と自分の時と比較してしまい、今の世代の人達や社会に不満をもつかもしれませんが、いろんな世代があったからこそ今があるのだということ。
バブル世代だから!ゆとり世代だから!と一括りに見ないで、一人一人の個性を見てみれば、世代の特徴なんてあまり関係ないのかもしれませんね。