ニートの末路を知って対処しよう!原因や脱出方法は?

みなさんは『ニート』とはどういう人か明確にわかりますか?

近年増え続けている『ニート』。似た言葉で『フリーター』『無職』という言葉もあります。どの言葉の定義も曖昧な部分が多く、しっかりと意味を知っている人は少ないです。どの言葉も《ちゃんと仕事をしていない人》というイメージで偏見をもたれがちですが、実際は全然違うのです。

ニートの由来や意味、どうしてニートになってしまったのか…など、ニートの末路や脱出方法まで詳しくお話ししていきたいと思います。

もしも『ニート』の人がこれを読んでいるとすれば少しは将来への危機感が出てくるかもしれません。『ニート』をしている子供をもつ親御さんも必見です。ぜひ最後まで読んでみて下さい。

言葉の由来

ニート1

『ニート』という言葉の由来はご存知でしょうか。

【Not in education,employment or training】の頭文字をとり『NEET』と略したのが始まりと言われています。

【教育も受けておらず、就労もせず、訓練も受けていない者】という意味で、元はイギリスの労働政策においてできた言葉で調査報告書の一文にあったそうです。

『ニート』『フリーター』『無職』それぞれの意味

ni-to

まずは『ニート』『フリーター』『無職』それぞれの違いについて説明していきたいと思います。少し分かりにくいですが、しっかり言葉の意味の違いを確認していきましょう。

『ニート』ってどんな人?

日本の定義では15歳から34歳の非労働力人口の『学生』と『専業主婦』を除いた仕事を探していない人の事を指します。

労働意欲がなく、遊びたいという意欲もない人が多いです。基本的に何に対しても関心がなく、《無気力な人》です。

仕事を探していないという事から『引きこもり』の人も『ニート』と呼ばれます。

しかし、病気や怪我などの身体的な問題で働けない人、親の介護などの問題で働けない人など、働きたくても働けない環境にいる人も『ニート』に分類されてしまうのです。

『フリーター』ってどんな人?

『アルバイト』や『パート』曜日や時間が一定ではない仕事をしながら、正社員の仕事を探している人のことを指します。労働意欲のある人で「きちんと就職したい」と思い、求職活動を行っている人のことを指します。

『無職』ってどんな人?

文字通り仕事をしていない人のことを指します。『学生』『専業主婦』などの目的があって仕事をしていない場合は無職にはなりません。

その中で働く能力はあり、仕事を探しているけど仕事に就けない人を『失業者』と呼びます。

『ニート』にも種類がある?!

ニート3

一般的に『ニート』と呼ばれる人以外にも『〇〇ニート』という言葉がありました。

その言葉や意味も合わせてご紹介していきたいと思います。

社内ニート

会社に勤めているけど、職場で何もする事がなくパソコンでネットを1日見ている…そんな『ニート』のような状態の人です。

例えば…

  • 仕事の量は少ないけど、上司には常に仕事をしているふりをして、とにかく『忙しいアピール』をする。
  • やる事はないけど会社に長くいて残業代をもらう。
  • 仕事を出来るだけ早く終わらせて、期日ギリギリまで終わった報告をせず自分の時間にあてる。そうする事で新しい仕事を任される事がなくなる。

といった人を『社内ニート』と呼ぶのです。この場合は仕事中に『ニート』のような状態を自ら作り上げている人の事を指します。

高学歴ニート

有名な進学校を卒業した高学歴ゆえのプライドが高く、他人よりも自分は優れていると思っている人は自分が働く会社の目標も高いのです。その為「この会社じゃ自分の能力が活かせない」「もっと良い条件の仕事があるはず」と思い、仕事を選り好みし過ぎた結果『ニート』になってしまった人です。

周りの人からの期待が大きい分、その期待がだんだんと《プレッシャー》に感じてしまい、仕事を選びすぎてしまう傾向があります。高学歴で挫折も今まで経験がない為、一度採用試験を落ちてしまったらたら立ち直ることが出来ないのです。

そこで《理想と現実のギャップ》に押し潰され『高学歴ニート』になってしまった人も多くいます。

『ニート』になってしまった6つの原因

ニート2

『ニート』になってしまった人にも、それぞれ原因があります。なぜ『ニート』という道を選んだのでしょうか。もしくは選ばれざるを得なかった原因をお話ししていきたいと思います。

周りに対して関心がない

何かしらの理由で「人と係りをもちたくない」と思い、周りの人に対して関心もなく、社会との係わりを一切もたない人です。その理由は様々で《家庭内環境》《友達関係などのトラウマ》などの理由が多くなっています。

下記でもお話しさせていただきますが、幼少期の家庭内環境が良くなかったり、小さい頃から人と接するのが不得意で、いじめられた経験から社会や周りの人達との係わりを自ら絶ってしまい『ニート』になってしまった人です。

希望する仕事がない

自分が働きたいと思う仕事・職場がないと思っている人。

このタイプの人は、自意識過剰の場合と自分の能力以上の会社に入りたいと目標を高く設定している人に多い原因です。そもそも働く気がないという人も「働く気はあるけど、自分が良いなと思う会社がないから働いていないだけ」などと理由をあげる人もいるのです。

先ほどご紹介した『高学歴ニート』の人もこの理由に当てはまります。

援助してくれる人がいる

両親などが裕福で一人暮らしをしていても、仕送りだけで生活できる金額をもらっている…実家に生活費などを入れなくても、親が全部出してくれるしお小遣いまでもらえる…など、働かなくても生活に困ることがないので、自分が嫌な思いや辛い思いをしてまで仕事をしなくて良いと思う環境にいる人です。

この場合は、親の《甘やかし》や《間違えた可愛がり方》《過保護すぎる》ことが原因となって『ニート』になってしまったのです。

家の中が一番楽しい

今の時代では、家の中でパソコンやスマホでゲームやネットショッピングが当たり前に出来てしまう世の中です。幸か不幸か、家の中でも何でもできてしまい、外出しなくても困ることがありません。

コミュニケーションもネット上でできてしまい、一度も会ったことのない顔を知らない人とパソコンで会話する事ができるので誰かと繋がることも可能です。

その為に孤独も感じることなく、パソコンやスマホ一台で事足りてしまうのです。

家の中で好きな事を好きなだけしている事が何よりも楽しく感じてしまい、働く意欲がなくなってしまった人です。

両親の夫婦仲が悪い

幼少期の両親の夫婦仲の悪さが原因で引きこもってしまい『ニート』になってしまった人もいます。

いつも家の中で両親がケンカしていたり、会話がなかったり、暴力をふるわれていたり…いつも家庭内の環境が悪い中で育った子供は「人との係わりをもちたくない」という精神状態になってしまいます。

その為《社会との関係を遮断》した引きこもりの生活をおくる事になってしまうのです。

精神的・身体的・家庭的事情

持病があったり怪我をしている、親の介護などの理由で働きたくても働けない人です。

自分自身に精神病や身体的な病気があったり、親の介護が忙しく時間のない人も働いていないという事から『ニート』の分類に入ってしまうのです。

『ニート』と聞くとは「働ける環境下にあるにもかかわらず、働かない」という怠けたイメージを持つ人が多い為、このタイプが原因の人は誤解を受ける事が多くなってしまいます。

『ニート』の人に関する割合

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現在『ニート』をしている人に関する色々なジャンルの割合をいくつかまとめてみました。

最終学歴

高校中退の人を含めた《中学校卒業》が一番多く、学歴が全てではありませんが、中卒で就職できる会社が少なくなってしまうのが事実です。

専門学校や資格も、中卒では入学や習得ができない事が多いので就職しずらくなり『ニート』になってしまう割合が高くなるのでしょう。

病院にかかった事がある人

精神的な病気で『引きこもり』になり、精神科などの病院に行った事、もしくは現在も通院しているという人は5割だそうです。

違う見方をすると、病気という自覚をもっていない人、自覚はあるけど認めたくなくて病院に行かない人が残りの5割ということになります。

家庭の経済状況

『ニート』になってしまった人の出身家庭の経済状況は《6割以上》が、周りの家庭より裕福と感じるという結果も出ています。

裕福な家庭の子供はみんな『ニート』になるという訳ではありません。しっかりとした考えや夢をもち、仕事を頑張っている人ももちろんいます。

ですが、普通の経済状況の家庭よりは確率が上がってしまうのは事実のようです。

『ニート』の末路

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『ニート』をしている人の末路はどんなものなのでしょうか。想像がつく通り良いものではない事は確かなようです。いくつかどんな道を歩くことになるのかあげていきたいと思います。

生涯孤独

社会と関わりをもたなければ『友達』『恋人』が勿論出来ません。恋人ができなければ『結婚』が出来ないので『家庭』をもつ事も不可能になってしまいます。結果《生涯孤独》になってしまうのは自然の流れではないでしょうか。

今までも人と接することを避けて生きてきたので、もしも「このままじゃいけない」と思い働いたとしても、ずっと人と接してこなかったので上手くコミュニケーションを取ることができません。暫くはコミュニケーションのリハビリが必要になってくるのです。

『ニート歴』が長ければ長いほど社会復帰が難しくなってしまうのが現実です。

世捨て人

『ニート』でいる時間が長ければ長いほど、両親から援助を受けていた人は見放されてしまう可能性もあります。

この状況下におかれても労働意欲が湧かずに『世捨て人』になってしまうのです。

男性の方が『世捨て人』になる可能性が高く、ホームレスや裏社会の加入をし社会との繋がりを自ら絶ってしまいます。

行方不明

『ニート』でいれば収入がありません。一人暮らしをしていれば家賃が払えなくなり、出ていかなくてはいけなくなってしまいます。

周りの人とも連絡が取れなくなったりすれば、自分の居場所を家族さえ把握できなくなってしまう可能性があります。その為『行方不明者』として届けを出すという事になるのです。

まだ届けを出してくれる人がいるならマシです。こんな事を繰り返していれば家族も呆れて見放し、届出すら出さなくなる可能性だってあるのです。

住む家がなくなれば、住所もなくなります。そうすると《住所不定》となり仕事を探すことも困難になります。こんなことになってから働こうと思っても、何処も採用してくれる会社はないでしょう。

病気にかかってしまう

生活習慣が昼夜逆転している人が多く、食事も不規則な人が多い為、将来大きな病気にかかってしまう可能性が高くなってしまいます。

外にも出ないので日の光を浴びることが無い事も原因の一つと考えられます。

生活保護を受ける

どうしても労働意欲が湧かず、それでもお金がなければ生活が出来なくて困る。そこで「『生活保護』を受けて生活をしよう」と思い申請をする人もいます。

それが何か身体的・精神的な病気を抱えていて、どうしても働けない人であれば受ける資格はもちろんあります。ですが、病気ではないのに病気と申請し「不正」をして受給資格を取得しようとする人もいるのです。

気持ちを改め働く

気持ちを改め働く人もいます。

過去に専門学校などを卒業していて《資格》をもっていたけど『ニート』になってしまった人もいます。このような人は何かの為に努力をする事ができる人なので、働く意欲が出てきた時には就職をしまじめに働く事ができる可能性が一番高いタイプです。

何も目的などが持てずに就職しなかったけど「好きな人が出来たから真面目に働こう」「好きな人に仕事をしていないなんて恥ずかしくて言えない」など目標や目的が出来て働く意欲が出てくる人もいます。

ですが『ニート』の期間が長くなってしまうと、いくら資格所有者でも人間的な部分で会社側が見たときに《良くない印象》を与えてしまう事は確かなので、すんなり採用といかないのも事実です。

生涯裕福な生活

生涯裕福な生活ができる『二-ト』も割合は少なくなってしまいますが、存在するのは確かです。過去に仕事をしていて自分でつくり上げた資産があったり、両親の遺産がたくさん入ったなどの理由があります。

今まで紹介したタイプの人とは違い、時間とお金、精神的にも余裕があり人とのコミュニケーションがきちんと取れる人が多く、友達や恋人がいる人が多いのです。

人や社会との接点を持ち続けているいるので《生涯孤独》になったりする可能性は低いと言えます。

精神的にも病んでいないし、悩みもない。ただ一生働かなくても大丈夫なお金をもっているから働かないというタイプの『ニート』です。

『ニート』の脱出方法

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そんな『ニート』を脱出する方法がありました。

ご紹介していきたいと思いますので、「ニートを抜け出したい」と思っている人は試してみてはいかがでしょうか。

生活習慣の見直し

まずは《生活習慣の見直し》からはじめましょう。

『ニート』の人は生活習慣が乱れてしまっている人が多くいます。仕事をしていないので規則正しく起きる理由もなく、昼夜逆転した不規則な生活を送っているのです。

日の光を浴びることも無いので何をするにも意欲が湧かず、きちんと三食食べることも、適度な運動をすることもありません。仕事をする上でも健康でなくては働けませんし、朝早く起きなければ会社にも行けません。

しっかりと早寝早起きを心掛け、きちんとした生活習慣にして《働く準備》をしておくことが大切です。

負い目を感じない事

働く意欲が出るきっかけになる位の《ある程度の反省》は大切かもしれませんが、必要以上に負い目を感じ落ち込んでしまう事は良くありません。

自分で自分を追い込みすぎて、自己嫌悪になり精神的に病んでしまっては《負の連鎖》に陥ってしまう事になります。そのせいで働く意欲もなくなり『ニート』のままになってしまう可能性が高くなってしまうのです。

家で漫画やアニメ、映画を見ていたからこそ知識が増え、その知識がもしかしたら仕事や取引先でのコミュニケーションを取る上で役立つ可能性もあります。仕事で知識は《最大の武器》になるのです。

あの時にあのマンガを読んでいて良かったと思う時がくるかもしれません。

自分のハードルを上げない

自分のハードルを上げてしまっているからこそ、なかなか働きたいと思える会社が見つからないのです。まずは今よりハードルを下げることから始めましょう。

アルバイトからでも勿論OKです。なによりも労働意欲をもち働くことが大切なのです。

援助を断る

親などから援助を受けている人は断ってみましょう。断ることで働かなければならない状況を自分からつくるのです。

成人しても親からの仕送りのお金だけで十分生活できてしまうくらいの金額を援助してもらっていれば、最低限の生活は働かなくても不自由がありません。

その為、労働意欲がなくなってしまいます。お互いが《親離れ・子離れ》をする必要があるのです。親が生活費を渡すと言ってきても甘えず断ってください。

いつまでも甘えていてはいけないのです。普通に考えれば親の方が先に亡くなってしまいます。自立できないまま人生をおくり、急に親が亡くなった時、困るのは他の誰でもない自分なのです。

その事を良く考え、今からできる事をしていくべきでしょう。

病気を治す

生まれつき身体に障害があって治すことが難しい人は仕方ありませんが、精神的に病んでしまって一時的に働けない状況の人は早めに病院に行って良くなるよう心掛けましょう。

精神的な場合はすぐに完治という事は無理なので、自分のペースでユックリ治療をし、少しずつ社会復帰をしましょう。

最初は週に1回のバイトなどから始め徐々に身体や生活を慣らしてみるのも良いかもしれません。

NPO法人に認定された事務局などの支援団体や施設もあるので、そういう場所を活用してみるのも一つの方法です。

10代から40代の人が寮で共同生活をすることで、コミュニケーション力や規則正しい生活を身につけ就職までサポートしてくれます。

◆まとめ◆

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いかがでしたか?

現在『ニート』の人はこの記事を読んで何を思ったでしょうか?

きっと「変わりたい」という気持ちがある人が、今この記事を読んでいると思います。

残念ながら《過去》を変えることは誰にも出来ません。

ですが《現在・未来》を変えることは出来ます。変えるのは他の誰でもない《自分自身》です。決して他人が変えるわけではない事を頭に入れておいてください。

自分の思いがあれば行動に移すことが出来ます。この記事を最後まで読んでいる事が《変わる為の第一歩》になっていると思います。

今から自分を変える為の《二歩目》を踏み出してみてはいかがでしょうか。