社会人にもなれば、社内での部署異動があることも多いですよね!同じ会社内だといっても、新しい環境の中で仕事をするとなれば、いろいろと気苦労もあることでしょう。
何より気が重いのは、新しい職場の人たちとうまくやっていけるか…という、人間関係の問題だと考える人も少なくないと思います。今回は、そんな新しい環境の人間関係の第一歩、異動のときの挨拶マナーについてご紹介していきます。
異動の前にしておきたいことは?
異動で気にしなければいけないことは、移動先の挨拶だけではありませんよね。「立つ鳥跡を濁さず」というように、今までお世話になってきた部署に対しても、きちんと挨拶や引継ぎをしておくのが社会人としてのマナーです。
また、異動の前から異動先の部署に対してできる挨拶もありますよね。ここでは、異動前にしておきたいことについて、今の部署でやっておきたいことをチェックしていきます。
上司や同僚への挨拶
今までお世話になってきた上司や、一緒に仕事を頑張ってきた同僚には、直接今までのお礼を兼ねた挨拶をしておくのが社会人としてのマナーです。
たとえ、今までの職場が好ましい環境でなかったとしても、「もう一緒の部署じゃないから…」と、今までのうっぷんを晴らすように、雑に対応をしてしまうのは絶対にNG。いくら部署が違っても、同じ会社である以上はなにかしらこれからも関わり合いはあるでしょうし、「人の口に戸は立てられぬ」というように、人づてに人柄の評判というのは伝わっていくものです。今まで頑張って仕事をしてきたあなたの努力も水の泡になってしまいかねません。
思い入れのある部署である、なしに関わらず、きちんと「今までお世話になりました」という旨の挨拶はしておきましょう。
交流が深かった取引先への挨拶
違う部署に異動ということは、今までの部署で関わってきた取引先の人たちとの取引も終了するということを意味しています。ここでも、「もう関係ないから」なんてことは思わずに、交流が深かった取引先の人には、直接挨拶をしておきましょう。
直接がもちろん一番いいのですが、どうしても難しい場合は電話を。電話を何回してもつながらない…という場合にはメールで挨拶をするようにします。自分がここできちんと挨拶しておくことが、後任の人にとっても、仕事のしやすい環境づくりにつながりますし、後の自分にとっても、ビジネスを円滑に進めるきっかけになる可能性だってあります。
仕事の引継ぎ
これはある意味挨拶よりも大切なことですね。後任の人はもちろん、部署内の人に自分のしていた仕事の引継ぎをきちんとしておくことが必要になります。
自分も各方面に挨拶をしなければならないし、新しい部署への不安もあり忙しい時期ではありますが、ここできちんと対応をしておかないと、周りの人に多大な迷惑をかけることになります。挨拶はばっちりでも、「挨拶だけきちんとされてもねえ…」と思われないようにしたいですよね。
気を付けたいのは
- 口頭でのみの引継ぎは避け、引継ぎ資料を作成する。
- 引継ぎ資料は余裕をもって早めに作成し、直接質問を受けられるようにする。
- トラブルが起きた場合の対応策を伝えておく。
- 自分と深く交流があった取引先については、好みなども後任に伝えておく。
などです。特に、引継ぎ資料はやっつけ仕事では作らず、きちんと作成しておくことが大切です。引継ぎ資料を渡したその場で確認してもらい、重要な点でわかりにくいところはないか、まで打ち合わせができると完璧ですね。
異動先にメールをしておくべき?
新しい部署に異動する前に、メールは必要なのか?と言われると、やはりしておいた方が後の業務はスムーズですよね。
異動先の部署にメールを送るタイミングは、異動がわかってからすぐの早い段階で送らなければ、「いまさら?」と思われてしまいますので注意しましょう。盛り込む内容としては、今までの自分の名前、今までの部署名、今までの仕事内容(営業なら理業何年、など)。
前向きに頑張るアピールはぜひしておきたいですよね。でも、異動前の挨拶でも一番いいのはやはりメールよりも直接会っての挨拶。直接が無理なら電話がいいでしょう。
異動の挨拶で気を付けたいことって?
では、実際に異動した後で、気を付けたい挨拶の仕方やマナーとは何でしょうか。ここでは気を付けたい話し方や盛り込みたい言葉、NGな話し方や例文などをご紹介していきます。
気を付けたい話し方
異動の挨拶をするときに、気を付けたいのはやはりハキハキとした話し方を心掛けること。なかなか人前で話し慣れない、恥ずかしい…なんて思っていても、ハキハキとしっかりした声で話さなければ、伝わりません。
それに、ぼそぼそと暗い調子で話されても、周りの人に「この人異動先で大丈夫かな…」という印象を与えてしまいます。新入社員のときに戻ったかのように、はつらつとした話し方を心掛けましょう。
盛り込みたい言葉
異動の挨拶では、「これから頑張ります」という前向きな気持ちと、「よろしくお願いします」という謙虚な姿勢を示すことが必要です。そこで、盛り込みたい言葉としては、
- 今後ともよろしくお願いいたします。
- よろしくご指導(ご鞭撻)お願いいたします。
といった言葉です。また、それに加えると、さらに謙虚さや親しみやすさが伝わる言葉として
- いろいろとご迷惑をおかけするかと思いますが…
- ここでの仕事は分からないことばかりですが…
といった一言があります。あまり卑屈になる必要はありませんが、謙虚さを示すと好印象ですね。
してはいけないこと
異動の挨拶をするうえで気を付けたいのは、言葉遣いだけではありません。してはいけない、避けるべきことは他にもあります。
- 冗談やダジャレ、自虐ネタを盛り込んだ挨拶。
- 「〇〇です、よろしくお願いします。」といった、学生のような短すぎる挨拶。
- 聞いている相手も飽きるような、だらだらと長い挨拶。
「え?明るい挨拶だし、ダジャレはいいんじゃないの?」と思われるかも知れませんが、ダジャレで笑いが取れるのは、その人の人となりがあってのことですし、よく知らない人から突然そんな話し方でこられても、多くの人は反応に困ってしまいます。
また、短すぎる話も、長すぎる話もNG。特に長すぎる場合は、「この人って簡潔に物事を伝えられない人なんだ」と思われたり、「この人くどそう!」とあまりよくない印象を与えてしまうかもしれません。
異動後の人間関係はこれでスムーズ!
挨拶はばっちり終わった!さあ後は仕事だ!となった時にも気になってしまう人間関係…ここでは、異動後の新しい部署で早く人間関係で悩まなくなるために、気を付けておきたい3つの点についてお伝えします。
前の職場では…という考え方をやめる
「朱に交われば赤くなる」という言葉もあるように、新しい職場では、新しい仕事、環境に自分自身がなじむ努力をしなければなりません。
前の部署での仕事や自分の立場を、新しい部署でいくら主張しても何の意味もないし、新しい職場の人たちから見れば面白くはないものです。「今まで自分はこうだった」「前の部署ではこうだった」という言葉や表現の仕方はしないほうがベターです。新しい部署で、「これは効率が悪いな…」と感じた事があれば、前の部署では…ということは出さずに、機を見てさりげなく変更していくようにしましょう。
また、新しい部署で自分の立ち位置を早く確立したい…と焦る気持ちは分かりますが、自分が優秀である、デキるアピールは飛ばしていかないほうがいいでしょう。周りに「なんだかあの人ガツガツしてるな…」と思われることはあっても、いい印象は与えません。焦らなくても、優秀かそうでないかは、これから仕事を一緒にしていけばおのずと周りにはわかるものです。
要注意人物は早めにチェック
どんな部署にも「要注意人物」というのは存在しています。そんな人に目をつけられても、あまり近づきすぎても色々と面倒…。そういう人とは、目を付けられず、つかず離れずの関係を持ちたいところですよね。
でも、新しい部署で不安なところでは、部署内のパワーバランスや要注意人物なんてわかりません。ついつい自分に声をかけてくる人にすがってしまいがちです。そんな時にも注意したいのは、要注意人物を特定することができるまでは、特定の人と特に親しくならないようにすることです。部署内の人と、ある一定の距離感を保ち、早めに要注意人物をチェック、対応できるようにしましょう。
職場独自のルールを把握する
これも要注意人物の項と同じような話にはなってしまいますが、同じ会社であったとしても、その部署その部署ごとに独自のルール、暗黙のルールというのはあるものです。
本来褒められたことではないのでしょうが、「特に会社の規定ではないけれど、この部署ではこんな風に処理する。」というようなこともたくさんあるはず。その部署に入ったばかりの人がわからないのは仕方がないことですが、早めに理解しておくことで、早く自分も職場になじむことができます。
なかなか周りから見ているだけでは分からないこともありますので、年齢が近く話しやすい同僚などをみつけて、細かく聞いておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?異動というのは、大体突然決まって自分自身も戸惑うものですよね。やることも多いし、挨拶する人もたくさんいて大変なことと思います。で
も、ここで気を抜いてしまうと、今まで積み上げてきた実績や、頑張ってきた努力が無駄になってしまう可能性があります。それに、これからの仕事をうまくやっていけるのかは、人間関係がきちんと成り立ってコミュニケーションが円滑にとれていることにもかかっているのです!
忙しい時期でも、気を抜かずに頑張って、やるべきことはきちんとやっておきましょう。あなたの今後に大きく影響します。
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