指示待ち人間の特徴を知ろう!原因や克服方法は?

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指示がなければ行動を起こさない人を揶揄する言葉に「指示待ち人間」というものがあります。これまでは「指示待ち人間」を否定する意見が多かったのですが、最近その見方が少し変わりつつあります。「指示待ち人間」は言われる側だけが問題の原因なのか、疑問を感じる人が増えてきているのです。

指示を待つ側の人がいるなら、指示を出す側の人も必ず存在します。その人が出した指示は、本当に「伝わる指示」なのでしょうか。今回は「指示”待ち”人間」を「指示”出し”人間」と合わせて解剖していきたいと思います。

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「指示待ち人間」の代表的特徴

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「こんなヤツが”指示待ち人間”だ!」と言われる人の、代表的な特徴をいくつか挙げてみます。指摘されても、どれも抽象的でよく分かりませんよね。

もっと詳しく指摘してもらえないでしょうか。え?それも自分で考えることですか?

「自発的行動に欠ける」ということ

「指示を待つ」は「指示が出るまで待ち続ける」ことではありません。指示が出たら取り掛かれるよう気構えをしておくということです。指示が出るまでの間は、どのように過ごしていたらいいでしょうか。途中で手を止めることができる仕事を進めておいたり、周りの人に声をかけて「しばらく手が空きますので、何か手伝いましょうか」と申し出るなど、組織ではこのような気回しや気遣いを求められます。

また、受けた指示については「5W1H」ポイントをおさえて、効率よく仕事を進めます。どうしても分からない、手に負えないことが発生したら「いつまでに確認しなければ作業に遅れが生じるのか」などのリスク管理能力も必要です。このような「自分で考えたら分かること」でも、全て「指示を求める」人が「指示待ち人間」と呼ばれるのです。

自分で考えない

自分の頭で考える習慣がないので、どれだけ小さなことでも上司や先輩からの指示を必要とします。

責任感がない

自分に責任が発生するのを避ける傾向にあり、自分から行動を起しません。(積極性がない。)

主体性がない

言われたことを、言われたとおりの、言われた範囲内で動きます。周囲の人が忙しくしていても、「手伝って」という指示がない限り、手伝おうとしません。

マニュアル人間

マニュアルがなければ対応できない人を言います。万が一、マニュアル自体が間違っていれば”ゲームオーバー”してしまいます。

「指示待ち人間=新入社員」???

「今年入社した新人は“指示待ち人間”ばっかりだ」と嘆きの対象にもなる「指示待ち人間」ですが、新人に「指示待ち人間」が多くて、社会経験が長い人に「指示待ち人間」は少ないのでしょうか?

「指示待ち人間」というと、新人社員がデスクに座ってボンヤリ指示を待っている風景を想像しますが、「指示待ち人間」は世代を問わず存在しています。むしろ、社会人経験がある年配の人のほうが、指示待ち傾向が強いという声もあります。

「指示待ち世代=ゆとり世代」???

「指示を出されなければ動かない。」このような「指示待ち人間」を個人的特徴ではなく世代的特徴と一括りにしているケースがあります。「指示待ち人間=ゆとり世代」という構図がなぜか広く世間に定着しています。実はこれは間違いです。なぜなら「指示待ち人間」という言葉が登場したのは、今から30年以上も昔の1980年代だからです。

「指示待ち世代」が、あたかもゆとり世代の人たちのために生まれた用語のように使われていますが、世代全体を攻撃する「差別用語」のようなものです。今では使われていない「新人類(世代が違いすぎて理解が出来ない対象を指す言葉)」という言葉が、全世代に共通したように、「指示待ち人間」は世代を問わない「個人」を指す言葉なのです。 

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どうして「指示待ち人間」になってしまうのか

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自から考え、動くことができない人「指示待ち人間」。このレッテルを貼られている人は、仕事に対して「自分で考えて動きたい」と考えないのでしょうか。

仕事観は人それぞれですが、どんな人でも達成感を求める気持ちは持っているのではないでしょうか。

上司から「完全過ぎる指示」を与えられている

「この資料のマーカー部分を赤字にして、A4縦書きのカラーで、32部印刷して欲しい。左端をホッチキスで留めて、7月15日15時からの会議までに用意して」このような「完全な指示」を毎回されていると、自分で考える習慣が無くなります。カーナビを使い続けると、カーナビなしで運転が出来なくなるのと同じことです。

同じ指示でも「次の会議に間に合うように、出席者に分かりやすいように資料の体裁を整えて、準備しておいて欲しい」という指示であった場合、必然的に「次の会議はいつなのか、分かりやすい資料はどんな体裁なのか、出席者は何名なのか」など自分で考え、調べることになります。

この会議が毎月行われるのであれば、来月の会議に向けて下準備をしておこうとか、飛び入り参加する人が多いので資料は多めにプリントしておこうなど、先の行動予定を立てる習慣も身につきます。

仕事で「達成感」を味わったことがない

「自己効力感」という言葉があります。これは教育心理学の言葉ですが、何かを自分の力で成功させた「達成感」を味わうと、人は必ず再びチャレンジしたくなります。別の言い方には「勝ち癖をつける」というものもあります。どちらも、「自分は出来る」という自信を持たせることなのです。自信を持てるようになると仕事に対する姿勢も必ず変わります。

簡単すぎる仕事ばかり与え続けていると「私はこのレベルの仕事しか許されていない」と自分の役割を自ら狭めます。少し大きな仕事を振ったときに「無理です!」と拒否感を示す人は、「自己効力感」不足が原因かもしれません。

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「優秀な上司」が「指示待ち人間」を生み出している!

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「私の上司は指示が分かりやすいので、部下として働きやすいです!」確かに、ミスも少なくなり効率的ですよね。でも、その上司が異動して別の「分かりにくい指示を出す上司」が着任したら、どうなるのでしょうか?

よく人を育てられる上司=優秀な上司ではありません。

『上司1年生の教科書 自分の頭で考えて動く部下の育て方』は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構上級研究員・篠原信さんの著書に、このような記事があります。

私の周囲で指示待ち人間ばかりだと嘆いているような同僚は、おしなべて優秀な方ばかり。自分のことはもちろんきちんとできるし、指示も的確。私なんて足元にも及ばない。なのに私の周りには自分の頭で考えるスタッフや学生ばかり。よくうらやましがられる。

なぜ優秀な人のところには指示待ち人間が多く、私のようなズボラで穴だらけの人間の周りに優秀なスタッフや学生ばかりが集まるのだろう?

出典:「指示待ち人間」はなぜ生まれてしまうのか

篠原さんは、周囲のスタッフに指示を与えるどころか、彼らに意見を求め続けます。そこでズレた意見が返ってきたとしても、むやみに否定せず、自分の考えとすり合わせを繰り返して、考えのズレを修正していきます。

「優秀な上司」には「穴」がありません。篠原さんのようにスタッフと意見交換できる「ネタ」を上司自身がクリアにしてしまいます。従来の縦型社会の組織では、「上司は部下の意見を聞く必要はない」「上司は指示を飛ばし、部下は従うもの」という考え方が一般的でした。そして「上司は完璧な指示を出さなければ”上司”ではなく、上司の指示を完璧にこなすのが”出来る部下”」という価値観が「指示待ち人間」を大量生産したのです。

こんな叱り方が「指示待ち人間」を生んでいる

完璧な指示を受けたからと言って、場合によっては失敗することもあります。よかれと思ってやったことが裏目に出てしまった時、部下としては何といって報告したらいいか悩みますよね。篠原さんの記事は、このように続きます。

「あの時きちんと指示しただろう! なんで指示どおりやらないんだ! そもそも少し頭で考えたら、そんなことをするのがダメなことくらいわかるだろう!」こういうことがあると、スタッフは叱られることにすっかり怯えてしまう。そこで叱られないように、自分の頭で考えることを一切やめ、すべて指示どおりに動こうとする。

「指示どおりにやっていない」ことを再度叱られないで済むように、実に細かいことにまで指示を仰ぐようになる。「そんなことくらい自分の頭で判断しろよ」という細かいことにまで指示を仰ぐようになってしまう。だから、優秀な人は「指示ばかり求めて自分の頭で考えようとしない」と不満を持つようになる。

出典:「指示待ち人間」はなぜ生まれてしまうのか

人は望んでミスなど犯しません。よかれ、と思ってやったことがミスの原因になることは珍しいことではありません。すこし視線を変えて考えてみると、ミスが発生したとき、その原因もわからない段階で「指示を”聞いた側”に原因がある」と一方的に決め付けられがちです。

指示の内容がどのようなものだったのか再確認せず、ミスしたほうが直ちに「申し訳ありません!」と与えられた任務に失敗したことを謝罪せねばならない不思議な仕組みが出来上がっています。

どこまで「指示通り」にしなけれならないのか?「きちんとした指示」と本当に上司は言い切れるのか?結局叱られるなら、もう何も考えず、指示されたことだけをしておく方がいいのかもしれない・・・これが「指示待ち人間」が生まれる瞬間です。

コミュニケーションで「指示待ち人間」は減らせる

さらに篠原さんの記事は続きます。

指示というのは本来、あいまいにならざるを得ない。たとえば「机の上拭いといて」と指示を出したとしても、どの布巾でふくべきか、布巾がそもそもどこにあるのか、ということもあいまいなことが多い。仕方がないので自分の判断でこれかな?という布巾をみつけ、それで拭いたとする。

そのあとの顛末で多分、違いが出る。「なんで新品の布巾でふくんだよ、ちょっと探せばここにあることくらい分かるだろう、なんてもったいないことをするんだ」と言えば萎縮して、今度から布巾はどれを使えばよいのか、どこにあるのか、細かいことまで指示を仰ぐようになる。

こういう対応だと違ってくる。「きれいにしてくれてありがとうございます。ん?新品の布巾を使ってよかったかって?ああ、いいですよそんなの。どこにあるか私も言っていなかったし。今度から布巾はここに置くようにしてくれればいいです。」自分の判断で動いても構わない、という経験をしてもらう。

出典:「指示待ち人間」はなぜ生まれてしまうのか

篠原さんのように、「指示はあいまいにならざるを得ない」と考えてる上司ばかりではありません。多くの上司は「オレの指示は完璧だった」とか「いつも言っているのだから、分かっているだろう」と考えています。そう思っていなければきつく部下を叱ることはできません。

上記では、あいまいな指示を出した上司と結果をだせなかった部下がモデルになっています。普段のコミュニケーションの取り方を考え直して、互いに「一歩歩み寄る」ことが改善策の1つになります。

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「指示待ち人間」と言われてしまったら・・・

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「指示待ち人間」と言われないためには、コミュニケーションの取り方を見直してみましょう。

ひと言付け加えるだけで、相手に与える情報は豊富になります。黙っているだけではあなたの思いは伝わりません!

「指示待ち人間」のレッテルから脱却しよう!

「指示待ち人間」と呼ばれたい人は、どれだけいるでしょうか。「上司の邪魔にならないように、上司が求めるときに備えて、待機しておこう」と思って指示を待っているのも、自己判断の結果です。しかし、周りから「何もしていない」と思われてしまうのは損ですよね。

「きちんと考えた上で行動している」と周りから認識してもらうためには、目的を持った行動を常に意識することが大切です。組織で働くということは、自己規律と自己判断、自己責任から免れることができないません。この3つを「放棄している」ように見られてしまうことで、周りから「指示待ち人間」と呼ばれてしまうのです。

目標を決める!

一度ゴールを決めてしまえば、到達するまでの道を決めなければなりません。進むスピードや道順などを考えなければ、体力を無駄に消耗するだけです。仕事を要領よくこなすためには効率的な方法を考えなければなりません。この「効率的な方法」を考えて行動を始める。まさにこれこそが「指示待ち人間」から脱却するための第一歩です。

道順や方法を決めるということはいわば「仮説」の状態です。決めた道順でゴールに辿り着けるかどうかは、まだ分かりません。ここで「分からないから」といって当てずっぽうなやり方を繰り返すから失敗し続けるのです。立てた「仮説」を実行する前に、幾通りかの行動計画を立てましょう。今日の「ゴールはどこなのか」を決めることで、働き方が変わります。

結果がたとえ失敗に終わってゴールに到着できなかったとしても、何がいけなかったのか、どうしたらよかったのかを、別に立てた「仮説」と比較して検証することができます。目標を決めて、行動計画を立てるだけで終わるのではなく、「まずはやってみる」気持ちで“実証実験”を行いましょう。

自分の意見を明確に持つ!

自分の意見を持つ方法は、生活の中で「批評する」習慣を持つことです。テレビや新聞などの記事について、自分なりに批評してみましょう。最も有効なのは、テレビ番組のコメンテーターの意見に対して「自分はそうは思わない」「この人が言っていることは自分の意見に近い」このような感覚を持つことです。基本的には良いことを言っているけれど、何か違和感があるな、という感覚を無視してはいけません。違和感が生まれたときこそ、チャンスです。違和感の理由を追及してみましょう。これまで「なんとなく」で済ませていた、自分の考え方が明確になっていきます。

自分の意見を付け加える!

事実だけ伝えて報告完了してしまわず、何か1つ自分の感じたことを付け加えましょう。報告は「報連相(ホウレンソウ)」の3つの要素の中の1つに過ぎません。確かに、報告を受けた人は、報告された事実があれば仕事は進めることが出来ます。しかしそれでは組織で働いている意味がありません。

例えばあなたが上司から「82円切手を10枚買ってきて」と頼まれたとします。郵便局で切手を購入し、上司に手渡す時に「切手買って来ました。」とだけ言って去るのではなく、「これから何枚か切手を常備しておきましょうか?先週、Aさんも82円切手を買いに出かけていました。」と提案してみるのも1つです。

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まとめ

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「やってみせ 言って聞かせて させてみせ ほめてやらねば人は動かじ」という有名な言葉があります。これは連合艦隊司令長官、山本五十六の名言です。子育てやビジネスなど多くの場面でこの言葉を拠り所にしている人はたくさんいらっしゃると思います。

この言葉に「話し合い 耳を傾け 承認し、任せてやらねば人は育たず。やっている 姿を感謝で見守って 信頼せねば人は実らず。」という続きがあることをご存知でしょうか。まさに「指示待ち人間に育てない方法」そのものです。

「指示待ち人間」になりたくない(したくない)と思っていても、コミュニケーションがうまくとれていなければ、知らない間に「指示待ち人間」にされてしまう(してしまう)可能性があります。上司の立場であれば自分の指示の出し方を、部下の立場であれば指示の受け方を、お互いに見直す時間を持ちたいものですね。

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