仕事でストレスを感じやすい人の特徴!病気になる前に対処しよう!

ストレス

現代は「ストレス社会」とも言われ、様々な強いストレスを受けながら生きていくことが当然という世の中になっています。実際のところ、日々を過ごす中で多かれ少なかれストレスは必ずあるものです。それがまったくない人生などありません。

ここでは、働く中で受けるストレスに焦点を当てて解説していきます。

仕事におけるストレス

ストレス②

厚生労働省による「労働者健康状況調査」の結果報告によると、「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがある」労働者の割合は、およそ6割となっています。

つまり、働く人の過半数が何かしらの強いストレスを感じているということです。

要因

男女ともにトップ要因として挙がっているのが「職場の人間関係」となっており、女性については約半数がこれを原因としています。

男性の場合は次いで、仕事の質、仕事の量、会社の将来性、昇進・昇給の問題、定年後の仕事・老後の問題といったものがあり、女性の場合は主に仕事の質や量となっており、男女別でストレスの内容や割合が異なっているのが特徴です。

ストレスを感じやすい人

ストレスは誰しもが感じるものですが、同じ環境でも人によって受ける度合いにかなり違いがあります。では、どのようなタイプの人が特に感じやすいのでしょうか。いくつか紹介していきましょう。

■周りに気を遣いすぎる

社会人として働く以上、同僚や上司、もちろん部下にも気を遣う必要があります。それは協調性を保つためなのはもちろん、マナーやモラルとしても大切なことです。

しかし、過剰に気を遣ってしまうのは、大きなストレス要因の一つとなります。空気感に敏感になり過ぎたり、その空気が少しでも悪くなると自分が原因だと考えてしまったりするタイプが、これに当たります。

■責任感がとても強い

メンタルヘルス不調(心の病気)に陥りやすい人は、実は責任感が過度にあることが多いです。なぜなら、自分自身の失敗はもちろんのこと、同僚など周りの人たちの失敗もすべて自分に何かしらの原因があると考えてしまうからです。

働く以上、責任感はとても大切なものであり、ましてやリーダー職に従事している人であれば部下のことも含めた責任を負うのは当然のことです。しかし、大事なのは失敗などをただ責めたり悔やんだりすることではなく、そこから何を学び、どう活かしていくかといった具合で一つの「チャンス」として前向きに考えていけるかなのです。

■完璧主義

あらゆる仕事をすべて完璧にこなそうという潔癖なタイプは、少しでも不足などがあると人並み以上のストレスを感じてしまう傾向にあります。

しかし、その「自分にとっての完璧」と「会社としての完璧」は一致していないことも多いのが実際です。それが単なる自分のこだわりだとしたならば、仕事としては結果的に「完璧」ではないのです。業務上の要求が満たされている、効率的であるといったことが仕事における大切なものとなりますので、それ以外のことを勝手に求めて余計なストレスを感じていたのでは元も子もありません。

■「ノー」と言えない

従順さや柔軟性は大事な要素ですが、時にはきちんと自分の主張もすることがとても大切です。そしてそれは、上司から見ても評価ポイントです。

何を言っても素直に受け入れない反抗的な態度ではまずいですが、賛同すべきところは賛同する、折れるべきところは折れる、反論すべきことは反論するというメリハリのある姿勢が重要ですので、イエスマンになってストレスを抱え、さらに上司からも評価されないような状態になってしまわないよう気をつけましょう。

■自信がなさすぎる

謙虚さと自信のなさは別物です。傲慢な考え方や態度ではいけませんが、自分の長所を把握し、そこに自信をもって働いていくようにしましょう。

「私には秀でた能力が何もない」「どうせ失敗する」「上手くいかないだろう」という気持ちの状態では、成功すべきものも成功せず、余計に自信をなくしていくだけです。そしてストレスが溜まる一方となり、今後の不安も増え、さらにまたストレスが増加するという悪循環を招いてしまいます。

メンタルヘルス不調

薬

精神面における健康のことを「メンタルヘルス」と言い、そこに不調をきたして何かしらの精神的障害が発症することを「メンタルヘルス不調」と言います。

日々受けるストレスを色々な方法で対処・発散していければ良いのですが、上手く解消できずに溜まっていってしまうと、それは「病気」という形で精神面や身体面に現れてきます。

「障害」や「病気」というと変に重く捉えてしまったり、特定の人にしか起こらない特別なものだと考えてしまいがちですが、実はメンタルヘルス不調は誰にでも起こりえるものなのです。

軽度なものから重度なものまで様々な障害・症状がありますが、ここでは代表的なものを知っておきましょう。

うつ病

真面目で責任感が強く、人あたりも良く、周囲の評価も高いといった人に多いと言われており、そのような人がキャパオーバーとなってしまった時にうつ病になってしまいます。

初期に出やすい症状が「不眠」です。進行すると注意力・集中力が著しく低下していき、症状が重くなると自殺願望などが出てきます。

パニック障害

突然起こる激しい動悸や発汗、脈拍が異常に多い状態、ふるえ、息苦しさ、めまいなどの身体的異常と共に、「このままでは死んでしまう」といった強い不安感に襲われる病気です。

「また発作が起きたらどうしよう」という初期的なものから、次第に外出への恐怖感が生まれてきて悪循環となるなど段階的に進み、短期間で治ることが難しく、慢性化することが多いと言われています。

不安障害

過剰な不安を感じるような状態になる病気です。

誰でも不安という感情は抱くものであり、それ自体は危機感を持つ上で必要な要素なのですが、「何を言われるか分からないから職場に行けない」「途中で体調を崩すかもしれないから通勤できない」といったような行き過ぎた不安を持ち続けてしまうのがこの病気の特徴です。

適応障害

特定の状況や出来事が辛く耐えがたく感じられ、憂うつ感、不安感、意欲や集中力の低下、頭痛、倦怠感、それらによる無断欠勤など、精神症状や身体症状、行動面に症状が現れる心の病気です。

対処・解消方法

酒飲み

日々受けるストレスは、きちんと発散していかなければなりません。解消方法は千差万別ですが、日常的に実践可能なものから根本的な対策まで紹介していきます。

充分な休息(休暇や睡眠など)

意外と盲点なのが、「きちんと身体を休める」ということです。

同じ内容のストレスであっても、当然ながら身体が元気かそうでないかによってダメージは変わってきます。そして、その「元気」の源となるのが「睡眠による回復」なのです。

ストレスが溜まると、つい晩酌を続けてしまったり、夜遅くまで友人と遊び歩いて発散しようとしてしまいがちですが、それによって睡眠が不足してしまうと、またストレスを受けやすくなってしまいます。

精神的な解消も大切ですが、忘れてはいけないのは身体面であり、睡眠がとても大切なものであるということです。必要な睡眠時間は個人差がありますが、自分にとって気持ちの良い時間を見つけ、きちんと熟睡するように意識しましょう。

また、普段の休日に加え、適度に有給休暇などを取得することも大事です。仕事が忙しかったり、周りがあまり有休を取っていない状況だと遠慮してしまいがちですが、身体を壊して欠勤してしまうという本末転倒な状態にならないよう注意しましょう。

趣味に没頭

自分の好きなことを見つけ、休暇や日々の空き時間などに趣味に没頭することは、効果的なストレス解消となります。

仕事でストレスを受けると、プライベートの時間でもつい仕事のことを考えてしまいがちです。趣味に集中することは単にそれ自体を楽しむだけではなく、「仕事のことを考える時間が減る」ことにもなります。抱えるストレスの大小にかかわらず趣味を持っておくことは、「不調の予防」としても効果的だと言えるでしょう。

恋人や家族、ペットなど

愛する人や家族と過ごすことで、ストレスは緩和されます。また、そういった親しい間柄の人と語り合ったり、悩みを話し合ったりすることで、今後の働き方へのアドバイスを受けられたり、新しい発見をすることができたりもします。

職場恋愛によって働くことがより楽しくなりストレス軽減になることもありますが、逆に嫉妬心などによる余計な感情などで逆効果を招かないよう気をつけましょう。

また、環境的に可能な方は、ペットを飼うのも効果的です。動物は人と違い、どんな時でもただ黙って話を聞いてくれますし、反論などもしてきません。無償の愛を飼い主に注いでくれますので、ある意味、下手に人と関わるよりも楽な場面もあるでしょう。

SNS

FacebookやTwitter、ブログなどで、普段は出しづらい感情を表に出すというのも一つの手段です。

実は人は、口に出さなくても「文字にして吐き出す」ことでストレスが緩和されるのです。そういう意味ではノートなどに不満や愚痴などを書き出すことも効果的なのですが、現代社会においてはSNSを利用して気持ちをぶつけ、それに対するなぐさめやアドバイスのコメントをもらう方が一般的でしょう。

ただ、必ずしも同意したコメントばかりがもらえるわけではないことや、ネガティブな投稿ばかりしていると敬遠されてしまう可能性があることも留意しておく必要があります。

運動

運動をすることは、身体面・精神面の両方において健康的で効果的な良いストレス対策です。ただし勝負事ですと負けた時に余計にストレスを受けてしまう可能性がありますので、ストレッチや筋力トレーニングなど、自分一人で比較的楽に行えるものが良いでしょう。

何か悔しい思いをした時などは、その気持ちを筋トレにぶつけて発散していけば、筋力もつく上に気分もスッキリするので一石二鳥です。また、かっこいいカラダを手に入れることで周りからの評価が高まったり、異性からモテたりなどの副産物も期待できるかもしれません。

まとめ

ストレスを「受けずに生きていく」ことは不可能ですが、「受けづらくする」「発散していく」ことは可能です。また、上手くストレスと付き合えば、モチベーションをアップさせたり、能力の向上を図ることさえもできます。

オンとオフをしっかり分け、メリハリをつけながら仕事生活と私生活を上手に過ごし、楽しい人生を過ごしていきましょう!

なお、メンタルヘルス不調になってしまった場合や疑いがある時は、早い段階で会社や医師に相談することがとても重要です。抱え込まずにきちんとセルフケアをしていくように気をつけてください。

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