慰労会ってどんな会?挨拶の方法を知ろう!案内状の書き方は?

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成果や業績、苦労などをねぎらう「慰労会」ですが、そもそもこの慰労会というものが何なのかをよく理解していない人も意外と多いのではないでしょうか。また、慰労会を開催する際の挨拶の言葉に悩まれる人もいると思います。

ここでは、慰労会の概要や挨拶、案内状の書き方まで一通り解説しています。慣れない方、知らない方はぜひ一読しておきましょう!

慰労会とは

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慰労会の言葉自体の意味は、冒頭で触れた通り「成果や業績、あるいは苦労などをねぎらう会」となっています。実際には大きく2つのパターンがありますので、まずはそちらを確認しておきましょう。

長期業務を労う

長期に渡る国内や海外への出張、数年がかりの大きなプロジェクトを完遂した後に、周りの人たちが「お疲れ様でした!」という労いの意味を込めて開催するのが一つのパターンです。

会の名前が「慰労会」と改まっておらずカジュアルに「お疲れ様会」とか「打ち上げ」といった表現で開催されることも多いかと思いますが、いずれもコンセプトとしては「慰労会」にあたるものでしょう。

定年退職者を労う

長いお勤めを果たして定年退職される人に対して「今まで長らくお疲れ様でした!」という労いと感謝の意味を込めて開催されるのも一つのパターンです。

実際には「送別会」といった表現で開催されることも多くなってきていますが、定年退職の場合は中途退職よりも当事者を労う気持ちが強いため、正式には「慰労会」として社員らに声がかかることが一般的でしょう。

始まりの挨拶

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慰労会が開催されることになり、もし自分が司会者を任された場合には、いわゆる「開会宣言」を行う上での挨拶を考える必要が出てきます。

それぞれの部署ごとなど小規模な人数での開催であればさほど難しくもないと思いますが、一つの事業所としての全体開催、あるいは中小企業における会社全体としての慰労会ともなると人数もかなり多くなり、挨拶をするにしてもしっかりとメリハリをつけて仕切る必要がありますので、開会の宣言も分かりやすく行わなければなりません。

分かりやすくシンプルに

「今から慰労会が始まる」ということが誰にでも伝わるように、言葉はシンプルなものにしましょう。「それではこれから、株式会社●●の慰労会を開催します」とか、もう少し規模が小さいのであれば「それではこれから、●●部●●課の慰労会を取り行います」といった具合になります。

明瞭な発声と毅然とした態度で

司会を任された場合は、胸を張って会場をしっかりと見渡し、皆の顔をきちんと見ながら大きな声と明瞭な滑舌を意識して、堂々たる態度行いましょう。この時の印象の善し悪しにより、同僚はもちろん上司からの評価もまた一つ左右される可能性があります。

「ただの飲み会の司会」といった軽い考えではなく、一つの正式な催し物を仕切る者として、毅然とした態度で臨むように心がけてください。

乾杯の音頭

開会宣言が終わったら、次は挨拶から始まる乾杯の音頭です。最初の司会による開会宣言はあくまでも開始の「合図」ですので、本格的な挨拶はここからとなります。慰労会における挨拶と乾杯の音頭は、その場にいる人の中で立場が上の者が行うことが一般的とされています。小規模かつ少人数での会の場合は堅苦しい挨拶は抜きにして乾杯の音頭だけで済ませることもあるようですが、こと慰労会においては少なくとも多少の挨拶から始まってそのまま乾杯の音頭に繋げるというのがポピュラーでしょう。

なお、乾杯の音頭の前に挨拶を行う場合は「それではまず始めに、●●部の●●部長より一言ご挨拶をいただきます。」といった言葉を入れるようにしてください。挨拶をしていただく人がスムーズに話せるように、事前にお願いをしておく方が親切でしょう。

また、挨拶を省略して乾杯をする場合であれば、「それでは、●●部の●●部長に乾杯の音頭をお願いしたいと思います。皆様、グラスをご用意ください。」といった言葉を入れましょう。この場合においても事前に人を選んでおき、お願いをしておいてください。人選に迷うのであれば身近な上司や先輩に相談をしておくと良いでしょう。

締めの挨拶

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慰労会では、締めの挨拶も大切なものとなります。開始時と違い、すでにアルコールも入って盛り上がっている中での仕切りとなりますので、気も遣いますしタイミングもしっかりと読まなくてはなりません。

功労者を労う

締めの挨拶は終了時刻ジャストやギリギリではなく、退席準備なども加味してある程度の余裕を持って終盤に行う必要があります。慰労会としては、長期出張や業務、定年退職をされる人の長年に渡る働きを労う言葉が大切です。

「本当にお疲れさまでした」といったシンプルなものでも良いですが、仕事上の思い出話を交えた上で最後に「皆様(あるいは●●さんや●●部長など個人名)のご功労に敬意を表し、株式会社●●のさらなる発展を祈念いたしまして、締めの挨拶とさせていただきます。本当にお疲れ様でした」といった具合で締めると気持ち良く終われるでしょう。

タイミング

盛り上がっている中で締めに入るのは気を遣うものですが、メリハリをつけて終わりもしっかりとしなければなりません。

この時の定番の切り出し方は「宴もたけなわではございますが」です。まずはこの言葉で皆の注目を集めてから、「本日はお忙しい中お集まりいただき、本当にありがとうございました。」と締めの挨拶に移行していくのが良いでしょう。

豆知識:「宴もたけなわ」とは?

よく使われる「宴もたけなわ」という言葉ですが、そもそもこの言葉の意味を知っていますでしょうか。

「宴もたけなわ」というのは、宴の席が最も盛り上がっている状況であり、その盛り上がりが衰え始める前段階のことを表現する言葉です。つまり「宴もたけなわではございますが」の意味は、宴の席が最高潮に盛り上がっている最中で恐縮ですが、このあたりでお開きにしましょう」ということです。この言葉は日本独特の表現となっています。

なお、漢字では「宴も酣」と書き、見慣れない「酣」という字は“酒”と“甘”を由来としています。酒を発酵させている際に、徐々に酒が甘くなって美味しくなり、いよいよ呑み頃である時のことを酒職人たちは「たけなわ」と言うのです。

案内状の書き方

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ここまでは実際の慰労会の場における挨拶などについて解説してきました。ただ、特に定年退職者を労うために開催する慰労会を開催する場合には、案内状を書く際にもルールやマナーを意識した細かな注意や心がけが必要となります

。会の規模によって内容も変わってきますし、定年退職者である本人への案内状と、会の参加者への案内状では書き方も異なってきますので、しっかりと理解して身につけておきましょう。

内容

定年退職者のための慰労会の場合は、その開催の規模により案内状の内容を変えた方が良いでしょう。

比較的小規模な単位での会ということならば、やたらと固い言い回しにするのではなく労いや感謝の言葉をしっかりと盛り込むことを心がけます。逆に大規模な会ということならば、要点などが読み取りやすいように明白な文章にまとめることがポイントとなります。

会費について

言わずもがなですが、定年退職を迎える本人と他の参加者の人たちに送る案内状は別のものとするのがマナーでありルールでもあります。慰労会を開催する旨の挨拶やその内容、主催者、開催日時と場所、出欠連絡期限といった全員共通の項目については当然ながら同じとなりますが、いわゆる「会費」の記載についてが異なります。

原則として、労われる側、つまり定年退職を迎える人の会費は無料とするのが一般的です。その上で、通常の会費についても定年退職者本人には知らせないようにします。他の参加者には会費はもちろんのこと、贈り物をするのであればその趣旨や一人頭の予算についても明記しておきましょう。

注意点

小規模な単位での会であれば固い言い回しをする必要がないことを伝えましたが、あくまでも文章としてはビジネスマナーに則っている必要があります。いくら普段親しく接していたとしても、個人的なやり取りの際のようなフランクな文章にならないように気をつけてください。

また、定年退職を迎える人がご夫婦で参加可能か否かや、送迎に関しても記載しておくと親切ですし、本人も喜ばれるでしょう。

案内状の例文

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それでは最後に、定年退職者向けの慰労会における案内状について、例文を紹介しておきましょう。実際に案内状を作成することになった場合は、参考にしてみてください。

定年退職者本人用

●●部長(※氏名と役職名)

役職を全うされてのご退職、誠にお疲れ様です。
社員一同、●●部長のご指導と豊富な知識に大変感謝しております。

つきましては、●●部長の第二のご出発にあたり、社員一同で感謝と慰安の意を込めて歓送会を催したく準備させていただいております。
貴重なお時間を頂戴いたしますが、ぜひご出席いただきますようお願い申し上げます。

日時、場所は以下の通りです。よろしくお願いいたします。
末筆ながら、●●部長の益々のご清栄をお祈り申し上げて、ご案内いたします。

日時:
場所:

●●●●(※署名)

参加者用(小規模な慰労会)

平成○年○月○日
社員各位

慰労会のご案内

厳寒の折、皆様に於かれましては
益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。

さて、皆様ご承知のとおり、●●部の●●部長が定年を迎えられ、○月○日をもって退職されます。
つきましては、同氏の長年にわたるご功績に対して感謝の意を表わすとともに、退職後のご健勝とご発展をお祈りする気持ちを込めまして下記のとおり慰労会を開催することになりました。
公私共 ご多用の折とは存じますが、是非ご臨席の栄を賜りたく ここにご案内申し上げます。

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日時:平成○年○月○日(○) 午後○時~
場所:〒000-0000
○○○○○○○ 電話 000-111-2233
会費:○○○○円
(会費は当日ご持参ください)
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なお、出欠は○月○日までに、幹事の●●までにお知らせください。

【出欠連絡欄】
当てはまる方に○をつけてください。
( )出席 ( )欠席
[お名前:        ]

●●●●(※記名)

まとめ

慰労会も飲み会の一つではありますが、長期に渡って勤めを果たした人を労うための大切な行事であり、ビジネスの一環でもあります。

慰労会の挨拶も案内文もきちんとビジネスマナーに則った上で遂行・作成することが重要となりますので、社会人として身につけておく必要があります。

労われる側が気持ち良く仕事を終えられるように、また参加する人たちも快く参加することができるように心がけましょう!