皆さんは学校や会社などの大勢で過ごす「集団行動」において心がけていることは何ですか?リスペクトの気持ちや信頼関係、友情、常識など様々なことが挙がってくると思います。そんな集団行動の中で最も根本的とも言えるのは「協調性」ですよね。
協調性がなければ、個々が自由に動き回ることになり、会社や学校などの常識や秩序が保たれにくくなってしまいます。しかし、協調性とは誰かから強制されるわけでもなく、自らの意思で自発的に芽生えるモノといっても過言ではありません。
そんな「協調性」とは一体どんな性質を持って生まれたモノなのでしょうか?また、その役割とは一体何なのでしょうか?実際に考察していきましょう!
そもそも「協調性」って何?
ひとたび自宅から一歩でも外に出ようモノなら求められるとも言える「協調性」。よく耳にするのに全貌は意外と明らかになっていないのも事実ですよね。呆然とした理想像のようなモノと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
そんな人によっては捉え方も異なるだろうと推測される「協調性」。その意味について今一度確認していきましょう!
意外と間違えられている意味
皆さんは「協調性」という意味についてどのように捉えられていますか?最も多い意見としては「みんなに合わせて、より良い展開を導く力」といった感じでしょうか?実はコレ、間違っているんです。
本当の意味としては、様々な環境下にいる人たちが助け合いや譲り合いをすることでひとつのビジョンを達成させるための素質のことを指します。すなわち、同じ会社で勤めていながらも、私たち人間は様々な環境で育ち、現在でも全く異なった環境で生活していますよね。
そんな環境下にいながらも、会社や学校といった組織の中でそれぞれが互いを思いあい、本気でビジョンへ立ち向かい、そのビジョンを皆の力で達成させることこそが協調性の大前提の意味となります。この場合でのビジョンとは会社の業績もしくは受験などになりますね。
協調性は大前提
よく面接で「自分には協調性があります。」といった意見を聞きませんか?アナタが人事の担当者だとして、実際にコレを伝えられればどう思うでしょうか?
「当たり前」
そう思いませんか?波を乱すモノは会社にとっては、単刀直入に言うと「邪魔な存在」でしかありませんよね。そんな人と仕事をするつもりはありませんし、ましてや企業は金銭の賞与もしたくない、と感じるハズなのです。企業にとっては「協調性」がある人を採用し、それを普通の能力として備えられていること前提で雇用に至っているハズなんですよね。なので、面接などでワザワザ「協調性」をアピールするのには、少しズレていると感じられてしまうのが妥当でしょう。
あくまで素質であって「馴れ合い」ではない
協調性は持ち合うことで自分だけではなし得なかった能力を生み出すことができ、予想以上の大きな力が発生することで思わぬ良い結果が導かれるモノですよね。しかし、間違った意味での協調性を実行してしまうと、ソレは「馴れ合い」でしかないんです。
○○さんがサボっているし、私もサボってしまおう。そんな考えが廻ったことがありませんか?コレを実行してしまったら、会社はどうなるでしょうか。生産性は低下し、進捗率も悪化、業績悪化に伴う給料のカットでさらにモチベーションも堕落・・・こんな未来はだれもが避けたいハズです。真面目に働いている人にまで迷惑がかかってしまいますよね。こんなとんでもない事態を避けるためにも、落ち込んでいる人に研修などのフォローを実施することでみんな、もちろん自分もが同じビジョンに向かえるだけの力を備えることこそが協調性なのです。
何故「協調性」は必要なのか?
協調性とは、もともと備わっていて欲しい「能力」であるハズなのにどうして面接でワザワザアピールしてみたり、近年での聞きなれたフレーズになってきたのでしょうか?
正しい意味を理解した今だからこそ、次には「協調性」のその必要性について考えてみましょう。ここでは、企業などの組織に属していることを大前提に考えてみて下さいね。
円滑に物事を進めるため
皆さんは仕事に対する意識を他の人との比較などをしたり、自分の在り方について検討してみたりしたことはありますか?「自分にはアレができるけれど、◯◯さんみたいにソレはできない」などと自分とは異なった性質を持っているがために仕事が上手くいった経験ってありませんか?
実際にプロジェクトなどの仕事には独りよがりな力ではなく、一人ひとりが能力を持ち合わせパズルのピースのような役割を果たすことで迅速な対応や良い結果に結びつくモノですよね。これこそが「協調性」の在り方なんです。誰かをさらし者にするのではなく、自分のためにも皆のためにも気持ちよく仕事できる関係に持っていける力が「協調性」なのです。
協調性と仕事の出来は「比例」する
アノ人はなんで仕事が出来るのだろう?皆にも尊敬されている秘訣は何なのだろうか?
そんな風に考えたことはありませんか?実際に仕事が出来る人は、協調性にも長けている人が多いのが現実です。
考えてみて下さい。協調性とは、みんながもちろん自分もが同じビジョンに向かえるだけの力を備えること、とお伝えしました。ここでポイントなのは「みんな」が含まれていることなんです。自分だけの成果のために人は動きませんよね。プロセスは強要させるのに、成果は独り占めなんて人は誰にも慕われませんし、むしろ嫌われ避けられる存在です。しかし、仕事ができる人は、「皆が同じビジョンに向かう」ことを大事にするので仕事の効率も全体的にアップさせることが可能なんだとか。
みんなの存在を認め、みんなを誘導しえる力、すなわち協調性があるからこそ「仕事が出来る人」になれるんです。
グループでの思考をまとめるため
会社という組織は独りで何もかも決められるモノではありませんよね。もちろん、ご自分の事や習慣などは自分の判断だけで変えることも、決心することも可能です。この、組織と個人の差とは何なのでしょうか?
組織とは、複数の人々が所属することで成り立っていますよね。そんな複数の人がいるのにも関わらず、独りだけの判断で事を進めてしまった場合みんなの生活までも危機にさらす危険があります。しかし、そこに会議などワンクッションを置いてみることでディベートが展開され、会社としての意見を統一させることができます。個人では自分の決定が自分にしか影響を及ぼさないので、この差は重大なモノなんです。
そこでこの「差」を生み出す最も重要な力のひとつには「協調性」も含まれているんです。みんなの事を思いやれない人には協調性もなく、自分だけのことしか考えれていないので、残念な結果を導いてしまうんです。
「協調性」をアピールするためには
ここまで協調性の意味と必要性をみてきました。協調性は本来であればもともと備わっていなければならない能力のひとつであることは前述の通りですよね。しかし、残念ながら人のことは考えずに突っ走ってしまい、同僚や上司、企業や家族にまで迷惑をかけてしまう人がいるのも現実ですよね。
そんな現実社会だからこそアピールしたいのが「協調性」ですよね。あえてアピールするにはどのようなテクニックが必要なのでしょうか?
協調性を「評価してもらう」
自分の協調性をアピールしたければ、相手にあたる人に「評価」してもらうことが重要なんです。一見、矛盾しているかのように感じると思います。しかし、自分で自分のことを「協調性があります。」と言っている人のことをアナタはどれほど信頼できますか?アピールポイントがなかったから協調性をアピールしているのかな?などの邪推が入ってしまい、むしろ協調性を疑われるマイナスポイントになってしまいます。
だからこそ、面接であれば面接官に、企画チームであれば上長に「協調性」を評価してもらうことこそが重要なポイントなんです。そうすることで直向きに物事に真剣に取り組んでいるというプラスアルファな印象もついてくることでしょう。口だけでなく、行動で示すことこそが吉なんですね。
会話能力をきちんとアピールする
協調性があるだけでは、何かと上手くいかないことも多々あるかと思います。人と人が分かり合うためには「会話」が必要ですよね。時には討論などの衝突も必要です。しかし、無責任に言葉を発するのではなく、分かり合うがために話しているという事実が重要なんです。
分かり合うためには、人間誰もが同じ意見を持っていることはほぼありませんよね。もちろん、考え方は一緒でもやり方が異なったりと様々な問題が隠れているモノです。しかし、そんな違いであってもくじけずに前に進む力こそが、前述の通り、協調性でしたよね。協調性は、こんなところでもアピールできるんです。協調性を意識せずに発動できるようになれば、それこそ、真の協調性とも言えますね。
他人を理解し、その人の魅力を引き出す
色んな人と会話を楽しむことは本当にステキなことですよね。様々な環境での成長を共有することでその人の体験も自分の中に少しは取り込めるモノだと思います。そんな会話の中でその人の生き様や思考、傾向などを理解することは可能だと思います。その理解したその人の魅力の部分を上手く引き出し、会話だけでなく、仕事面やプライベートでも活用できるようにすることも協調性の一種なんです。
その人の魅力を引き出すことは、時には自分の立場も危ぶまれてしまうのでは・・・と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、その行為を危機感なくすることで周りの人からの評価も自然についてくるモノなのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?意外と「協調性」を誤って認識していた方も多いかと思います。そんな協調性ですが、人々の中に必ずしもあるモノです。その秘めたる協調性をどのように活用していくのかはあなた次第です。ぜひステキな関係を築いてどんどん前進していって下さいね!