価値観の違いで起きる問題って?別れや離婚を防ぐ方法を紹介!

ケンカ

人との付き合いの中で「価値観の違い」に気づき、嫌悪感を抱いたり、悩んでしまったり、喧嘩をしてしまったような経験はありませんか?

友人同士でも、仕事仲間でも、音楽仲間でも、恋人同士でも、夫婦でも、イザコザがあった時などによく出るキーワードが「価値観の違い」です。
ポジティブな人であれば「価値観が違うから面白い!」という意識もあると思いますが、状況や場合によっては大きなトラブルにも発展しかねない重要な要素が「価値観」です。

ここではその価値観の概念や、よくある問題、対処方法まで解説し、より良い関係性を築いていけるヒントを紹介していきたいと思います。

そもそも「価値観」とは?

ファッション

価値観とは、「価値判断」を伴った視点であり、その根拠は私たち自身の感覚です。

私たちが自分の感覚に基づいて物事の価値を判断することによって、「価値観」というものが生まれるのです。

私たちは価値観で生きている

普段の生活の中で、価値観を強く意識しているということはあまりないのではないでしょうか。それは、「意識していたらキリがない」からだと言えます。ところが実際のところ、私たちの生活は価値観に基づいて形成されています。

では、価値観の対象になるものを挙げてみましょう。食事、家事、ファッション、住む場所、生活習慣、趣味、交友関係、子育て、金銭感覚…。

ざっと挙げるだけでも、これだけのものがあります。細かくみていけば数えきれないほどです。いちいち意識していられないほど、価値観の対象はあるのです。

これらを含めた様々な意思の決定判断には、価値の基準が重要になります。日常生活は意思決定の連続により成り立っているため、無意識の中で認識している価値観が重要であると云われています。

価値観は「優先順位」

価値観とは、一言で言えば「優先順位」と言えます。つまり、自分が何を大切にするかという部分です。

私たちの人生には限りがあります。そのため、常に時間の縛りがある状態です。この限られた時間の中でできるだけ満足した結果を導き出すためには、物事の優先順位を決めておく必要があります。そうしないと時間ばかりを要してしまい、とても非効率になってしまうことでしょう。

独自の「ルール」

仕事や私生活の中で、他人や家族に注意されたり指摘されたりすることがありますよね。しかし、その内容が正しいということは理解できても、自分の心では何かが引っかかる…腑に落ちない…という感覚になることがあるはず。それこそまさに、「価値観」だと考えられます。

もし世界に「自分」という存在しかなかったとしたならば、そもそも「価値観」という言葉は生まれません。価値観は独自の意識におけるルールであるため、他人のルールと比較する場面になった時に「価値観」というものが認識されるのです。

自分の固定観念や、経験に基づいて得たやり方や考え方も、価値観の一つです。よって、長く生きていけば生きていくほど、その価値観は強くなり、増えていくものでもあります。
自分が信じてきたそれらの感覚を変化させることは難しいものです。そのため「価値観の相違、不一致」といったものが、人と別れる時の大きな要因となるのです。

自分を守る盾でもある

価値観は、自分の歩んできた道から見つけてきた「自分の基準」です。そのため、「自分が正しい」と思ってしまいます。むしろ、そう思われなければ、今までの自分は一体何だったのだろうかと疑問を抱いてしまうでしょう。

このような自己主張は、自分の存在意識を守ってくれるものとも言えます。そこを守ることで自己評価が高まり、自信を持っていけるのです。つまり価値観とは、他人とのコミュニケーションにおいて障害となることがある一方、自分を守ることもできる盾でもあるわけです。

恋人や夫婦間における価値観の不一致問題

別れ

恋人や夫婦が価値観の違いで別れるというケースは珍しくありません。
また、まだ別れるとまではいかないものの、「付き合っている恋人と、何だか価値観が合わない」と感じている人も少なくないと思います。

では具体的に、どのような価値観の違いが問題を引き起こしてしまうのでしょうか。代表例を挙げながら見てきましょう。

金銭感覚

■使い道

日常生活に必ず付いて回るのが「お金」です。他人との関係でも問題として挙がることはありますが、密接な関係にある恋人や夫婦において金銭感覚は極めて重要な要素となります。そのため、お金の問題は価値観の違いにおいてトラブルになりやすいものです。

えらくケチであったり、逆にギャンブルなどで散財したりなど、特に極端な場合は当然のごとく理解し合えないでしょう。もちろん結婚をしたら生活費なども気にしていく必要が出てくるので、金銭感覚が違う場合はとても大きな問題となる可能性が高いのです。

■浪費と節約

よく「浪費」は問題視されますが、一方で「節約」「貯金」についても実際は問題の原因となることがあります。「節約すべき部分」の考え方は人によって違うことが多く、お金をかけるべきところとそうでないところの価値観の違いにより、イザコザを招くことも少なくありません。

■支払いの納期

水道光熱費、家賃、保険、税金、年金など、生活する上では様々な支払いがあり、それらには当然「期日」があります。

本来であれば納期までに支払いを済ませることが正しいことは言うまでもありませんが、実際は多少遅れたりしても大きな支障をきたさない場合も多々あります。そのようなことから価値観の違いが生まれやすくなります。

「きちんと、期日までに支払いは済ませるもの」と考える人もいれば、「多少は遅れても平気」と考える人がいるため、このような感覚の相違からパートナー同士の不仲の要因となってしまうことがあるのです。

■借金

様々な事情により、お金を借りる必要が出てくることがあります。それは直接的に金銭を借りるキャッシングだけではなく、後払いであるクレジットカードの利用なども含めてです。

何か大金を必要とする欲しいものがあったとして、「後で完済すれば良い」という考えで一時的にお金を借りたり分割払にする人もいれば、「きちんとお金を貯めてから一括払で買う」という人がいるでしょう。これもまた、価値観の違いということになります。

あくまでも問題となるのは借金の善し悪しではなく、この価値観の不一致が関係に支障をきたすことになり得るわけです。

生活習慣

■食事

意外と重要なのが、食の好みやマナーです。片方が食べ物の好き嫌いが激しいと、それだけで一方はストレスが溜まってしまうでしょう。また、最近は「クチャラー」と呼ばれるような食べ物をクチャクチャと音を立てて食べる人なども、相手に不快感を与えることは間違いありません。

■時間

寝る時間や起きる時間、食事の時間、遊ぶ時間、入浴時間…。私たちの生活はあらゆる「時間」に支配されているとも言えます。そのため、これらを行う時刻や要する時間などの価値観に相違が生じると、それだけで心がズレる要因にもなってしまうでしょう。

■清潔感

一緒に洗濯して良いもの、そうでないもの、洗濯した物の畳み方や収納の仕方、掃除の仕方や頻度なども、一緒に生活する上では重要な価値観となります。あまり神経質すぎるのもズボラ過ぎるのも問題ですが、一見は支障がないようなちょっとした価値観の違いでも言い合いに発展することもある繊細な要素でしょう。

■教育

子育ての仕方や将来に向けての教育方針なども、人によって価値観は様々です。特にこれは、夫婦にとってはかなり重要で、ここの価値観が合わないと埋められない溝を作りかねません。

人間関係

■親族との付き合い

恋人同士の時と結婚した後で決定的に違うものの一つは、家族関係です。自分の家族・親族はまだ良いにしても、相手の親族との付き合いの中で価値観の大きな違いがあり、それが大きなトラブルを招くケースは多々あります。そして、このトラブルにより離婚となることも少なくありません。

■異性との付き合い

「異性と二人きりで会うのはNG」という人もいれば、「まったく気にしない」という人もいて、異性との付き合い方に関する価値観は人によって大きく違います。方向性は一緒だけど程度に差があるというレベルであれば、お互いに話し合うことで差を埋め合うことは可能ですが、両極端な場合は極めて厳しいと言わざるを得ないズレが生じてしまうでしょう。

無理に片方に合わせたとしても、それは文字通り「無理」となり、我慢によるストレスでいずれ限界が来てしまうことは言うまでもありません。

「価値観の不一致」によるパートナーとの別れを防ごう

カップル

そもそも価値観とは、冒頭でお伝えした通り「個々が持つ独自のルール」です。つまり、人それぞれ価値観が違うのは「当たり前」なのです。

価値観の相違によるストレスはものによって重たくもなりますが、まずは「違って当たり前」ということを忘れないでください。譲れる部分は譲るという協調性は大事ですが、価値観を「ぴったり合わせる」必要はありませんし、そのようなことは不可能だと言えます。

仲良しになったり、付き合ったり、結婚したりすると「価値観を合わせないといけない」という意識を持ってしまう人がいますが、自分が無理に合わせる必要がないのはもちろん、相手にもそのようなことを求めたり期待するのはやめましょう。余計なストレスがかかってしまうだけです。

合っている部分を大切にする

人は何かと、マイナス面に意識が行ってしまいがちです。プラスの面に最初は感動したりしても、次第にそれに慣れてしまい、プラスをプラスとして意識しなくなってしまうものです。
価値観も同様で、違う部分が見えてくると、そこばかりに目が行ってしまうものです。

しかし、恋人になったり夫婦になるということは、少なくともどこか合う部分があったり、違う部分に楽しさを感じたりしているはずなのです。

ネガティブに考えるのではなく、価値観の合う部分を大切にしていくようにしましょう。

自立心を持つ

何かが流行ると、周りの人たちがみんな同じように流行りに乗るように、人は「相手に合わせる」「誰かに合わせる」ということに意識を持ちやすいものです。それは、「自分が人と違う」ということに恐怖感を抱くからなのです。人と違うということは孤独の始まりになることもあるので、無意識的にそのような恐れを感じる人が多いわけです。

しかし、それは根本的に「依存心」があるからであり、きちんと自立した心を持っていれば、価値観の違いに怯えることも変に腹を立てることもなくなります。自分の価値観を相手に押しつけたり無理に合わせようとする人は、依存する傾向にあると言えるため、まずは自立心を持つことを心がけましょう。

違いを受け入れる

価値観に違いがあるということは、そこに自分の知らない新しい世界があるということです。人が成長していくためには、「変化」はとても重要な要素です。ただ維持をしていくだけでは、それ以上前に進めません。人との価値観の違いを知り、それを受け入れることで刺激を得ることができ、自分に「変化」というものをもたらしてくれるのです。

「受け入れる」というのは、何も合わせるという意味ではありません。自分以外の人の価値観の存在を認めるということです。そうしていくことで世界観が広がり、視野も拓けてくるでしょう。

自分の価値観も守る

先述したように、価値観とは自分を守る盾でもあります。相手の価値観にばかり左右されていては、自分自身を保てなくなりますし、場合によっては自分の知らないうちに犯罪に手を染めてしまうこともあるかもしれません。

そのため、自分が持つ価値観自体は大切にして、状況によっては強く主張するようにしましょう。どうしても納得できないことを飲み込む必要はないのです。

まとめ

誰でも一度は、人間関係において価値観の違いに悩まされた経験があるものです。
最初から合わなかったのならまだしも、付き合ったり結婚してから様々なことに気づいて後悔したり苦しんだりしてしまうケースもあります。

ただ、やはり忘れないでいただきたいのは「価値観に違いがあるのは当然」ということです。
極論、人の数だけ価値観が存在しているとも言えるので、もしその不一致によって別れを迎えるようなことがあったとしても、あまり悩み込まないでほしいと思います。

ちょっとした不一致でいちいち別れを繰り返していたらキリはありませんが、致命的な違いがあった場合は、別れが正解とも言えるのです。ましてや、相手が危ない橋を渡っているような場合であれば、自分の価値観を信じて離れた方が良いのは間違いないでしょう。

何事もバランスは重要ですが、自分の価値観も相手の価値観も尊重し合いながら付き合っていける器の広さを持って、楽しい人生を歩んでいきましょう!