高学歴ニートになる原因や特徴は?就職する方法はあるの?

学歴は驚くほど高いのに、なぜか職に就かずニートのままの人に疑問を感じることも多いかもしれません。なぜ彼らはニートに甘んじているのでしょうか?そこにはこんな理由がありました。

高学歴ニートってなに?

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厚生労働省から定義がある

そもそも高学歴ニートとはどんな人のことをいうのでしょうか?厚生労働省にニートの定義があります。15歳から34歳の人で仕事をしていなくて、失業しているのに求職活動をしていない人の中でも、学校に行っていたり、家事をしていない独身の人のことをニートと言います。

イギリスでは定義が異なる

国によってもニートの定義は異なるようで、イギリスは16歳から18歳の人で、教育機関に属していないし、職業訓練にも参加していない人のことを指します。日本とはかなり意味合いが異なりますよね。

有名な学校を出ていたり、高学歴だと周囲が納得するのに、就職も学校にも行っていないし、職業訓練もしていない人のことを「高学歴ニート」と呼びます。可能性が果てしなく感じる高学歴な人がニートになってしまうのは、なぜなのでしょうか?

なぜ高学歴なのにニートになるの?

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自信とプライドが邪魔をしてくる

周囲がうらやむような高学歴でありながら、「高学歴ニート」になってしまうのは深い理由があります。今まで勉強して有名な学校に通い、他の人が身につけるのも難しく感じるような高度な知識をつけたという自信にみなぎっています。それだけ高い教養を身につけられたのだという成功体験により、自然に自己評価が高くなってプライドも高くなっていきます。

自分に見合った仕事が無いと感じているために、仕事に就かなかったり、希望している仕事には合格しないなどの理由からいつの間にか高学歴ニートになってしまう人も少なく無いようです。

したいことや目標が無い

今までは親や周囲の期待や褒められる言葉を信じて、勉強や努力をしてきた人も学校を卒業した後には、完全燃焼で次の目標が見出せないという人もいます。学校では試験の点数や順位が気になってがんばっていたかもしれませんが、学校を卒業してからは成績を学力で競う機会は少なくなってきます。目的なく勉強することも難しくなり、何も目的にがんばればいいのかわからなくなります。

自分のしたいことや目標が定まらないので、就職活動もうまく進みません。

失敗は出来ないと感じてしまう

学歴が高いというだけで周囲の人はきっといい仕事をしてくれるのだろうと期待します。頭が良く、いい仕事をしてくれるだろうと自然にハードルを高くもうけてしまいます。もし仕事に失敗したら周囲に失望されるようにビクビクしてしまうかもしれません。いつも失敗はできないと過度のストレスを感じることで、仕事のやる気を無くしてしまいます。

最初から完璧に仕事ができる人はいません。自分で自分の首を締めないようにしたいところです。

周りの人をバカにしてしまう

学校の同級生はあなたと同じような雰囲気の人が多いでしょう。でも仕事場に出ればいろんな学歴や経歴の人がいます。大学を出ていない人もいます。でも学歴とは関係なく仕事の経験を経て優秀な人はいます。

そうしたことを知らずに周囲の人を見下してしまうのではなく、周囲に仕事を教わるという姿勢が大切になってきます。でも学歴で相手を軽蔑する気持ちを持っていると、教わろうという気持ちにはなりにくいです。職場の人間関係は相手を敬うことや謙虚にしておくことで成り立つところもあります。職場の人が全て高学歴で固められてはいませんから、見下した態度や相手をバカにした発言によってどんどん職場での人間関係も疎遠になっていきます。

ハードルを高く設けてしまう

自分自身が高学歴であるということから、きっと何でも自分は出来るだろうという高い期待感や、周囲からの期待を一気に背負うと何をするにもハードルを高く設けてしまうようになります。それがいい刺激になって能力が引き出されるならいいのですが、大きなプレッシャーになって思うように力が出せなかったり、結果が結びつかないと、本人の気持ちも大きく落ち込むようになります。学歴が低い時には特に気にならないことも、簡単につまずいてしまったりします。同じような境遇の高学歴の人がそばにいないと、さらに孤独に感じていきます。

では高学歴ニートの人は、どうやって就職していけばいいのでしょうか?

どうしたら就職できる?

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結論を急ぎすぎない

高学歴ニートが就職活動をするには、今までの考え方や行動などを意識的に変えていく必要があります。今までの全ての考え方が悪かったとも言い切れませんが、仕事を始める上では不利になることが多いかもしれません。

すぐに結論や結果を求めすぎずに、少しずつあなたの中の変化や成長を受け止めていけばいいのです。

プライドは捨てること

高学歴ニートの一番の特徴は、かなりプライドが高いということです。プライドの高さが邪魔をしてニートの状態から脱出するのが難しいです。就職先が大手企業でないと納得できず、中小企業には就職したくないと思うのなら、就職活動はかなり難しくなります。

こだわりやプライドは捨てて、まずはどこかしらで働こうとすることが重要です。仕事をしていくうちに経験を積んで、更なるステップを踏んでいくと考えたほうがいいでしょう。

無職になってしまう原因を自覚する

なぜニートになってしまったのかという原因を、「高学歴で優秀な自分を受け入れてくれる場所が見つからない」と思うのではなく、根本的な原因を自覚していきましょう。

心が打たれ弱いことが原因の一つかもしれません。勉強をしてきたことで今まで中学、高校、大学と順調に進んでいたことであまり失敗をせずに大人になってしまったのです。

また就職活動で初めての挫折を覚えて、怖くなってしまいます。あなたの心の中で何が原因だったのかをはっきりさせておきましょう。

ボランティアをしてみる

人生経験を今から積んでいくことで、社会経験による学びを得ていきましょう。社会経験は人間関係の中に身を置いておくことで少しずつですが、確実に身についていきます。

お金を払って学校に行くよりも、金銭とは関係なく本人の意思だけで行動するボランティアの方が働いたり、行動する意義を見つけられるかもしれません。ボランティアをしたことで必ずしも毎回感謝の気持ちが届けられるとは限りませんが、その活動を通して生まれる葛藤や経験があなたを成長させていきます。いろんな人がボランティアに来ていることを知り、今までの高学歴の世界も、実は一部の世界だったことを知れば今後の人との関わり合いの感じ方も変わってくるでしょう。

恋愛をしてみる

勉強ばかりしていて、恋愛経験がまるで無い人も多いです。好きだから一緒にいる、という気持ちから始まった交際関係も長くお付き合いしていくと、いろんな衝突が出てきます。思いやりや人の気持ちを理解する上で、好きな女性と恋愛関係になるのも良い経験です。

就活の面接ではコミュニケーション能力や気持ちを察したり、空気を読むといったところも見られています。いつも答えがあるわけではなく、白黒ハッキリつけられないグレーゾーンを知ることも大切です。

相手に尽くすことや喜ぶことによって幸せを感じる無償の愛を感じることで、あなたの人生が今までよりも彩り豊かなものになるかもしれません。素敵な経験をした人は他人の目にも魅力的に移っていきます。

ボランティアも恋愛経験も人生経験として身につけていきたいものです。

謙虚な気持ちを持つ

ニートになってしまう原因を他人や他のものにぶつけているうちは、それを克服できません。なぜなら原因を解決するヒントはいつもあなたの中に隠されているからです。認めてくれない会社や家族、知人などを責めるのではなく、あなたが天狗になってしまっていたことを自覚することから始めましょう。謙虚な気持ちを持てば、周囲の人も助けてくれる可能性が高まります。学歴の点ですでに他のライバルには圧倒的に勝っているので、気持ちの持ち方を変えていくだけで就職試験をパスすることができるでしょう。

他人を見下さない

面接で不合格になるのは、あなたがニートだからではなく面接官や会社を見下している態度が相手に伝わっているからです。あなたががんばってきた高学歴は誇示しなくても消えることはありません。ゼロになったつもりで高学歴のことを捨てて、真摯な態度で向かうことで、あなたの空気感は大きく変わります。

誠実で謙虚で、相手と同じ目線で立って話をできる人は採用されやすいです。すでにあなたががんばってきたところにこだあるよりも、苦手としているところを磨いた方が成果は出やすいです。今まで頑張ってきたあなたからやれるはずです。

最初は苦しいかもしれませんが、素直な気持ちで心の鎧をとることから徐々にやっていきましょう。練習したい時には身近な家族や知人に対しての行動や発言を徐々に変えていくのがいいでしょう。

感謝の気持ちを伝えるために、いつもよりも多めに心を込めて「ありがとう」や、他人の功績や努力に「すごいね!」と心底言ってみるから始めてみましょう。

まとめ

頭が良いから何でも出来るに違いないといった高学歴ニートの高いハードルを自分自身で乗り越えていくか、それともそこで諦めて仕事にもつかないのかは、自分自身の問題です。成功体験を積み重ねると自信はつきますが、やったことのない分野では初心者も同然なのは、考えてみれば当たり前のことなのです。

今まで勉強をがんばってきたり努力を重ねてきたから、最初はうまくいかなくてもきっと自分には出来るはず、というプライドや勇気は、方向性を少し変えるだけで大きな力へと変わっていきます。頭や心の切り替えはすぐにできるものではないかもしれませんが、意識的に変化を求めていきたいですね。仕事をする中で感じることを、人生の彩りに添えていきましょう。