「存じ上げません」「わかりかねます」の正しい使い分け!

ビジネスマンにとって最大の武器となるものが「言葉」です。

世界各国の中でも特に難しいとされる日本語はひらがな・カタカ・漢字があることもそうですが、一番難しいと言われているのは”敬語”があるからです。

英語には敬語は存在しませんし、日本ほど複雑に状況や相手によって敬語のレベルを上げ下げするのは珍しいからです。日本人でも扱いが難しい”敬語”ですがビジネスマンたるものおろそかにする訳にはいきません。

ここでは「存じ上げません」「わかりかねます」についてその正しい使い方と注意点について紹介していきます。

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「わからない」の敬語表現

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敬語表現には5つの種類があります。尊敬語・丁寧語・謙譲語Ⅰ・謙譲語Ⅱ・美化語の5つです。これらは敬語を構成する言葉の種類や性質を表した種類です。

その中でもビジネスマンに必須なスキルと言われているのが尊敬語・丁寧語・謙譲語の3つです。この3つの表現方法について初めに紹介していきます。

「わからない」の丁寧語

「わからない」を丁寧語にすると「わかりません」となります。

「です」「ます」調で丁寧に話す言葉が丁寧語。「わからないです」でも間違ってはいませんがわずかに丁寧な印象にかけますので「わかりません」と表現した方がいいでしょう。

「わからない」の尊敬語

尊敬語は相手の行為に対して敬意を示す言葉、言葉の頭に「お」「ご」をつけて「〜でしょうか?「〜いらっしゃったんですか?」などと訪ねる時などによく使う言葉使いです。

「わからないですか?」「知りませんか?」と相手に訪ねる時は「ご存知ありませんか」「ご存知ないですか」とするのが自然です。

しかし「ご存知”ない”ですか」ですと”ない”が敬語表現に変わっていませんので失礼に当たる可能性があります。

相手との距離感によって”ない”を”ありません”に変えて「ご存知ありませんか」とした方がいいでしょう。

「わからない」の謙譲語

謙譲語は自分や主体の行為を客体よりも低い様をへりくだって表現している様です。

「わからない」「知らない」を謙譲語にすると「存じ上げません」となります。「存じません」でも謙譲語としては正しい表現です。より強めて相手への敬意を示す場合「存じ上げません」と表現します。

謙譲語は客体(相手)が自分や主語となる人物よりも目上の場合に使用できる言葉です。間違っても客体の行動を謙譲語にしない様に注意しましょう。

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「わからない」の言い回し色々

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「わからない」と一口に言っても言い回しが一つではないことがわかりましたね。

それぞれどの様なシーンで使うのか具体的にみていきましょう。

わかりかねます

接客業などで使用されることが多い言葉ですね。

ビジネスシーンでも「わかりかねます」「できかねます」と使用することがあります。しかしこれは敬語表現ではありません。カジュアルな場においては大丈夫ですが、フォーマルなシーンによっては注意が必要です。

謙譲語として「わかりません」「できかねます」を表現するのであれば「了承しかねます」「存じかねます」「致しかねます」とするのが正しい使い方です。

存じません

「存じません」も謙譲表現を含む丁寧語ですが、やや謙譲表現としての要素が少ないかなと感じます。どちらかというと丁寧語に近い言葉でしょう。

目上の人に対しての発言としては失礼に当たります。謙譲語としてしっかり敬語を使用するのであれば「存じておりません」とするのが正しいでしょう。

「存じておりません」はモノに対して使用する場合のみ有効です。「この人知ってる?」という質問に対して「存じておりません」というのは違和感が残りますので注意しましょう。

存じ上げません

「この人知ってる?」と対象が人である場合に使用されるのが「存じ上げません」「存じません」です。

接客業などで話す場合には「わかりません」「わかりかねます」と表現しますが、取引先の方との会話の中では自分が下っ端であれば「存じ上げません」が基本です。

存じ上げておりません

もっと丁寧に話すのであれば「存じ上げておりません」と表現するのもいいでしょう。

「私その話については存じ上げておりませんで、申し訳ありませんが担当のものに取次ぎますので1分ほどお待ちいただけますでしょうか」

特に電話で相手の顔が見えない時は目上の人かどうかの判断ができないのでとにかく敬語です。失礼の無いように謙譲語ベースで話をするのが基本です。

電話対応は新入社員の仕事でもあり、スキルを真っ先に磨かなければいけないポイントでもあります。しっかり応答ができるようにしておきましょう。

「わからない」時のメールのやり取り

  • **の予定に関しまして、私は担当からすでに外れておりますので存じ上げておりません。

  • 存じ上げないこととは申しながら遅いご連絡になりましたことをお許しください。

  • 先日より出張にて会社を留守にしており、社長の病気を存じ上げず遅いご連絡をなってしまいました。

  • 現段階でそれが可能かどうかはわかりかねます。

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相手に訪ねる場合

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話の中では自分が「わかりません」「知りません」と答えるばかりではなく、相手に対して「知りませんか?」「わかりませんか?」と訪ねることも多々あります。

そんな場合に使用する言葉について紹介します。

わかりますか?わかりませんか?

何かの説明をしていて「今の話わかりましたか?」「ということなのですが、わかりませんか?」ということがあります。

一応丁寧語としての表現を含んでいますが、目上に対する表現としては不適切でしょう。

しっかり謙譲語の表現を入れるのであれば、「おわかり頂けましたでしょうか?」「ご理解いただけましたでしょうか?」が正しい表現となります。

「担当者のお名前はわかりますか?」と質問をしたい場合は「担当者のお名前はお分かりになりますでしょうか?」と訪ねるようにしましょう。

ご存知ない?

「ご存知ない?」も”ない”が敬語として不適切ですので敬語っぽいタメ口になってしまいます。

尊敬語を使用するのであれば「ご存知ありませんか?」「〜についてご存知でしょうか?」と表現するといいでしょう。

お聞き及び

「〜についてお聞き及びになってらっしゃいますでしょうか?」という表現でも「知っていますか?」と同じ意味で相手に訪ねることができます。

知っていますか?=聞いていますか?=この話聞いて知っていますか?

とシーンによっては同じ知っていますか?という意味になりますので「〜の件すでにお聞き及びでしょうか?」と尋ねてみるといいでしょう。

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まとめ

近年は同じ会社内に於いては敬語はかなり緩くなりました。

しかしTPOに合わせて言葉を扱える様に訓練することがビジネスマンとして重要なポイントの一つです。社外との取引や、会見などの場ではより謹んで相手の質問に対して回答をしなければいけません。

そういった場においてもしっかり正しい日本語が使用できる様、日々言葉を磨いて敬語が呼吸の様に使用できる様になりましょう。

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