おしどり夫婦の意味って?特徴やなるために必要なことや心構えを知ろう!

%e8%80%81%e5%a4%ab%e5%a9%a6

あなたの友人などに「おしどり夫婦」と呼ばれるような夫婦はいますか?また、あなたが既婚者ということであれば夫婦仲はいかがでしょうか。

仲むつまじい夫婦のことを「おしどり夫婦」と表現します。これは、オシドリの雄と雌がいつも一緒にいることが由来で、新婚ホヤホヤであれば一般的にはこのように仲良しなのは普通ですが、結婚生活が長くなっていくにつれて徐々に冷めていくという夫婦も珍しくありません。長く一緒にいれば「慣れ」もあって“落ち着き”が出てくるものですが、夫婦仲はいつまでも良好な状態を続けていきたいものですよね。

そこで今回は、おしどり夫婦の特徴と、おしどり夫婦になるための秘訣について紹介していきましょう!

おしどり夫婦とは

%e3%82%aa%e3%82%b7%e3%83%89%e3%83%aa

なんとなく「仲良し夫婦」というイメージが湧くおしどり夫婦という言葉ですが、そんな単純なものではありません。

ただ仲が良いだけでおしどり夫婦と言うわけではなく、言葉の由来であるオシドリの生態をもとにきちんとした深い意味があるのです。まずは、ここから説明していきましょう。

オシドリ(鴛鴦)

鳥綱カモ目カモ科オシドリ属に分類されるオシドリ(鴛鴦)は、雌が産卵した後に孵化するまでの間は、外敵から雌と卵を守るために雄が寄り添っています。ただし、抱卵そのものはあくまでも雌のみが行い、無事に孵化した後、雄はひな鳥を育てることもなく旅立っていき、翌年の冬にはまた別のパートナーと暮らします。

そうです、つまりオシドリは毎年パートナーを替える習性により、「長く仲良く一緒にいる」という生態は一切ありません。これがもし人間であれば、とんだ浮気者ですね。しかし、産卵までは確かに雌のために健気に一生懸命尽くすので、この姿から、仲むつまじく寄り添い合う夫婦のことを「おしどり夫婦」と呼ぶようになったようです。

「おしどり夫婦」の意味

この由来から分かるように、ただ仲むつまじいだけではなく「寄り添いながら助け合う夫婦」のことをおしどり夫婦と言うのです。イチャイチャしているだけではありません。お互いが何か悩んだり困ったりした時にはいつも助け合うような、深い絆と愛によって結ばれた夫婦こそ、おしどり夫婦なのです。

本物のオシドリは残念ながら一生寄り添うわけではありませんが、これはあくまでも自然界で生きる鳥が子孫を残していくための習性であり、そのまま人間に当てはめるのはナンセンスです。人間で言うならば、このオシドリの絆や愛を生涯失くすことなくいつまでも暮らしていくという、夫婦の理想像のことを指しています。

おしどり夫婦の特徴

%e5%a4%ab%e5%a9%a6

それでは、具体的におしどり夫婦の特徴を見ていきましょう。

もちろん、夫婦にはそれぞれのスタンスがあって、傍目には分からない絆もありますが、分かりやすい一般的なものを挙げておきます。

助け合っている

そもそもの言葉の意味の通り、いつも寄り添って助け合っていることが最大の特徴です。

ただし、ここで言う「寄り添う」「助け合う」というのは表面的なものではなく、心の絆であり、深い愛のことです。場をわきまえずにベタベタして2人だけの世界に浸り、周りが見えていないようなカップルのことではありません。また、四六時中一緒にいて、離れている時間にも常に連絡を取り合って心配しているような不安定で依存した関係でもありません。

真の絆とは、しっかりとそれぞれの時間や価値観を尊重し合い、別々の場所にいる時でもお互いに信頼し合っていて、何かあった時は必ず助け合い、困った時はいつもそばで誰よりも温かく見守ってくれるような関係のことを言うのです。「寄り添う」というのは身体的なことだけではなく「心の寄り添い」のことを表現しているわけです。

いつも笑顔

言わずもがな、おしどり夫婦の家庭では笑顔が絶えません。

もちろん、時にはケンカをすることだってあるでしょう。それでも最後は笑顔で仲直り。言いたいことは素直に言い合って、しっかりと気持ちのすり合わせをした上で前に進んでいく。まさに、理想の夫婦ですよね。これこそ、産卵期のオシドリのような素敵な関係だと言えるでしょう。

辛い時でも、暗くなって落ち込むのではなく、笑顔で元気づけて励まし合いながら、今ここにある幸せを分かち合う、そんな夫婦が「おしどり夫婦」なのです。

おしどり夫婦になるための心構え

%e5%a4%ab%e5%a9%a6%e2%91%a1

ただ相手が情熱的に好きなだけでは、おしどり夫婦にはなれません。恋愛から始まる「好き」という感情は“ドキドキ”という興奮によるものです。しかし、このドキドキ感や、ここから来る幸福感というものは、長く続くものではありません。次第に落ち着いていくものなので、ドキドキ感が降下していくことにより、マンネリ化が始まったり、今までは気にしていなかった相手の欠点などが見えてくるなど、いわゆる「冷めてくる」状態になっていきます。「一つの恋愛経験」としてだけなら、それこそ本物のオシドリのようにまた別のパートナーを探せば良いのかもしれませんが、いつまで経ってもこの繰り返しでは「おしどり夫婦」にはなれません。

では何が大切になってくるのかと言うと、相手を「認める」ということです。聞いたことがあると思いますが、相手を好きになった理由の一つに「尊敬できる部分があるから」と挙げられるカップルの場合は、長続きする傾向があります。これは、最初の単なる情熱的なドキドキ感だけではなく、しっかりと相手のことを認めて「尊敬」という根本的な評価をしている上での絆が存在するからです。

また、もう一つ欠かせない要素は「相手への感謝を忘れない」ということです。ありがちな冷めきった夫婦の特徴に「お互いに“ありがとう”という言葉を言わない」といったものがあります。これは、「冷めたから言わなくなった」のではなく「言わないから冷めていった」のです。根本的に勘違いしている夫婦が多く、「相手がこうしてくれないから、私もこうした結果、今の冷めた関係になった」と言う人がいますが、これは完全に逆です。「自分がそうしないから、相手がしなくなった」のです。心理学では“好意の返報性”という言葉がありますが、好意を相手に出すことによって、また相手も好意を返したくなるため、お互いに良好な関係を保っていくことができるわけです。

「思っているのだから感じてほしい」というのは、少し身勝手ですよね。人間は言語を発達させた生物なのですから、きちんと言葉に出すことが大切です。小さなことでも「いつもありがとう」と言い合える素敵な関係でいたいですね。

夫として

夫に特によくありがちなのは、前述した「感謝」を忘れてしまうことです。最初の頃はありがたく思っていた妻の行動が、長く一緒にいることで次第に「当たり前」になっていくことで、いつしか「ありがとう」という気持ちや言葉を忘れてしまいます。

しかし、妻は家政婦でも召使いでもありません。夫が一生懸命外で働いているように、妻も家で一生懸命に働いていているのです。共働きの家庭も増えましたが、直接お金を稼いでいない専業主婦が「働いていない」かと言ったら、そうではありません。

家事は立派な仕事であり、夫が外でバリバリ働けるのは、妻が内でしっかりと働いてくれているからなのです。そこへの感謝の気持ちを決して忘れてはいけないことと、その働きぶりに対する尊敬の念を常に持っておくことが大切です。そして、「いつもありがとう」「自分が外で働いてこれるのは、君が家をしっかり守ってくれているからだよ」と、謙虚な姿勢で声をかけることを心がけましょう。

妻として

「結婚」はゴールではありません。「私はもう結婚したから大丈夫」と堕落してしまっては、夫婦仲が悪くなっていく始まりとなってしまいます。夫のために、夫が誇れるような素敵な「女性」として在り続けることを忘れないようにしてください。そうすることで、夫は気持ちが冷めることなく妻を愛し続けることができるでしょう。

また、夫の働きへの感謝と尊敬も忘れてはいけません。「稼いでくるのが当然で、それが夫としての努め」とドライな感覚になってしまうと、その気持ちは夫にも伝わります。そして夫は「自分が妻から認められていない」とウンザリしてしまうのです。「いつも一生懸命に働いてきてくれて、ありがとう」「私たちが幸せに暮らしていけているのは、あなたのおかげだよ」という言葉をかけるだけでも、夫のモチベーションはとても上がるのです。

そして、それによりまた「妻への感謝」は生まれ、とても素敵なポジティブサイクルが生まれるのです。

おしどり夫婦の習慣

%e5%a4%ab%e5%a9%a6%e2%91%a2

それでは最後に、おしどり夫婦になるため、おしどり夫婦であり続けるために続けていきたい習慣を紹介しておきます。前項の「心構え」と合わせて、常に心がけておきましょう!

共同作業

夫婦生活が長くなってくると、別々の時間を持つことが増えてきて、恋人同士の頃にやっていた「一緒に作業する」「一緒に楽しむ」という共同作業や分かち合いが減ってしまいがちです。共にする時間が減ることは気持ちが離れていく原因の一つとなるので、趣味でも遊びでも「一緒の時間」を大切にしていきましょう。

「カップル」であり続ける

芸能人の夫婦でも、「子供がいるのに、家では子供が恥ずかしくなってしまうほどラブラブ」という仲良しな夫婦がいます。実はこれはとても大切な要素であり、おしどり夫婦である秘訣の一つなのです。

子供ができると、どうしても「パパ」と「ママ」という子供視点の関係性になってしまいます。もちろん、子供が小さいうちはそれが当然であり、子供中心となってしまうのは必然的な流れでしょう。しかし、少なくとも2人きりでいる時は「カップル」としての関係性を思い出して大事にしてください。

幸福も不幸も分け合う

どちらかが困った時もトラブルが遭った時も「相手の問題」とするのではなく「2人の課題であり、一緒に解決していく」という意識を持っていましょう。幸福感を2人で分かち合うのは当然のように行われるものですが、ものを言うのは苦が訪れた時です。

ピンチになった時にお互いがどのような心と姿勢でいられるかで、夫婦の真価が問われると言っても過言ではないでしょう。そしてこのような時こそ、パートナーに対する気持ちを確かめられる場面でもあるのです。

まとめ

以上が、おしどり夫婦の特徴や、おしどり夫婦として生活していくための秘訣となります。いかがでしたでしょうか。自分を振り返ってみた時、ちょっと胸が痛くなる部分などはありませんでしたか?

「支え合い」は、どちらか一方による意識では成り立ちません。相手に依存したり期待したり責任を押し付けるのではなく、まずは自分の意識を見直して改め、自身の行動から心がけていくことが大切です。いつまでも仲良しで寄り添っている夫婦でいるために、相手への尊敬や感謝を忘れないようにして、素敵な結婚生活を送っていってくださいね!