ビジネスシーンで必ずと言ってもいいほど登場してくるのが、名刺です。社会人になってすぐ身につけるべき名刺の渡し方のマナーなどを身につける人も多いでしょう。今更聞けない名刺の渡し方のマナーを知っていきましょう。
目次
名刺ちゃんと渡せてますか?
第一印象の次に重要とも言える名刺の渡し方やマナー、ちゃんと身についていますか?もし我流になっていそうなら、ここでもう一度おさらいをしていきましょう。
知っておきたい!しがちなミスって?
まずが、ありがちなミスについて紹介します。
大切な情報の上に指を置かない
受け取る時につい相手の名刺に書かれている名前や会社のロゴに、手や指がかかってしまう場合があります。しっかり掴みすぎると、そういったことになりかねないので、繊細に取り扱うようにしましょう。
同時に出しちゃったら?
ありがちなのが、我先にと名刺を出したものの、それが相手と同じタイミングだったというときです。相手が目上の相手より先に名刺を受け取らないようにしましょう。同時なら目上の方に先に受け取ってもらうのが正しい順番です。
相手の目の前ではメモしない
相手の印象や会社や仕事の内容を、名刺の裏にメモしておく人も少なくありません。でもそれは相手に見えないところでしましょう。目の前で書かれると、あまりいい気はしない上に、名刺を汚されたような印象を受けます。
名刺作成の前に知っておきたいこと
名刺を作る際に勤めている会社の情報や連絡先を知るのはもちろんのことですが、意外に忘れがちなこんなことも確認しておきましょう。
名前を読みやすく表記する
読み方が難しいと言われることが多かったり、何度も聞き返される名前の場合には、印刷を注文する時に名前の上にふりがなを入れておきましょう。しっかり相手に名前を覚えてもらうことが重要なので、あまりにも名前の文字が小さいのも考えものです。
見やすくて印象に残りやすいように、顔写真であったり、ニックネームを入れる人もいます。
海外取引が多いなら、英語表記も入れる
仕事をするのが国内に限らず、海外でも多い場合は名刺に英語表記も入れておきましょう。表を日本語にして、裏を英語にする人もいますが、日本語版と英語版の2種類を完全使い分ける方法もあります。
名刺交換のOKとNGなことって?
低い位置で出す
名刺を渡すときには謙虚なイメージを大切にしましょう。相手が差し出した名刺の高さよりも、低い位置で渡すことで丁寧な印象を伝えられます。
テーブル越しに名刺を渡さない
話の途中であったり、席に着いた後に名刺交換をするのを忘れていたことに気づいた場合、テーブル越しになってしまいがちです。でもテーブル越しだと「ついで」の印象がつき、雑に扱われた印象を与えかねないので、目の前に移動してから渡すようにしましょう。
ポケットや財布から出さない
名刺入れを持っていなかったり、何かのタイミングでポケットや財布に入れておいた名刺を、そのまま相手に渡さないようにしましょう。その名刺が綺麗な状態なものだとしても、「え、そこから出したものを渡すんだ…」というあまり良くないイメージを持たれてしまいます。
名刺入れを使う
相手に誠実な印象を持ってもらうためにも、名刺は名刺入れに入れて使いましょう。職業によって、どんな名刺入れがいいのかは異なってきます。固いお仕事であれば、無難な真っ黒の革のものがいいかもしれません。
デザイン系や芸術系などのお仕事であれば、スタイリッシュなものや華やかなものでもいいでしょう。購入する前に先輩の名刺入れを見て、参考にしましょう。
汚い名刺を渡さない
水に濡れたものや角が折れてたり、丸まっているものなどの汚れている名刺は、使用しないように外しておきましょう。どんなにいいイメージを持っていたとしても、汚い名刺を渡されただけでがらりと悪い印象になってしまうからです。
名刺交換の一連の流れを確認しよう
まだ訪問したことのない会社や、初めて人に出会うことを想定して、仕事をする前に確認しておきたいことがあります。名刺に関する確認事項を見ていきましょう。
あなたの名刺の枚数を確認
新しく出会う可能性があるのに、名刺をうっかり忘れてしまったり、切らしてしまうのは問題外です。あなたがどんな人なのか名乗るのも、難しくなってしまいます。
カバンや会社の机の中、スーツやポケットに常に名刺入れと名刺を入れておいてください。発注する場合も多めに頼んでおけば、切らすことはありません。また名刺がきれいかどうかも確認してください。汚れたものは外すように癖付けておきたいもの。
役職が変わった場合には、前の役職の名刺だと話がややこしくなる可能性もあるので、現在のものを使用をしてください。
うっかり名刺が足りなくなったら?
もし名刺が足りなくなってしまった場合には、「申し訳ございません、今、名刺を切らしてしおりまして」と素直に謝ります。相手の名刺を受け取る時に、口頭で社名と名前を告げましょう。次に会う時に名刺を渡すようにすれば完璧です。
何て言う?
目下のほうから先に会社名と名前を名乗って、軽くお辞儀をしてから名刺交換をします。書いてあるからといって、何も言わないのはNGです。
名刺を受け取るときは黙々と受け取るのではなく、「頂戴いたします」と言いながら、必ず両手で受け取りましょう。どんな人なんだろうと知りたくなる気持ちがあっても、名刺交換後の話の最中に、相手の名刺を不必要に触ってはいけません。これも失礼な行為になることを覚えておきましょう。
複数で名刺交換する場合は?
何人かで名刺交換をする場合には、立場や役職が上の人から順番にしていきましょう。一気に名刺交換をしようとすると、ごちゃごちゃしてしまうので、順番を待っておきましょう。
必ず順番は回ってくるので、空気を見ながら名刺交換をすることが重要です。相手がたとえ順番を間違っていたとしても、そこは指摘をしないで、名刺交換後にわかってもらえれば大丈夫です。
もらった後は、座っている順に並べる
名刺交換は必ず立って行います。いただいた名刺を丁寧に名刺入れの上に乗せます。交換が全て終わってから着席し、テーブルの上に乗せます。丁重に扱うような姿勢が大事です。
一対一の場合であれば、名刺をテーブルに置く場合は、あなたから見て左側に置くようにしましょう。
相手が何人かいる場合は、相手の座っている順番並べましょう。顔と名前が一致しやすくなりますし、話しながら誰がどこの人かもわかりやすいです。意識的に名前を呼ぶと、すんなり覚えやすくなります。
何人も相手がいる場合は、その中でも相手の方の立場の高い人の名刺を名刺入れの上にのせましょう。
名刺をしまうタイミングは?
名刺をしまうタイミングは、その場の空気によって判断しましょう。相手がまだしまっていないのに先にしまってもいけないし、みんなしまっているのに、あなただけが残しているのもNGです。周りの人に合わせておくのが無難です。
海外の人との名刺交換は?
海外の人と名刺交換をする機会になると、どんな風に名刺交換をするのかわからなくなることもあるでしょう。基本的には日本のマナーで失礼はないものの、その違いを見ていきましょう。
まずは握手しよう
日本の文化ではなく、欧米の文化の通りに名刺交換をするなら、名刺交換よりも先に握手と挨拶をします。この時にしっかりアイコンタクトを取るように意識してください。はにかんで下を向くのではなく、笑顔で微笑むこと。視線を合わせることによって、隠し事をしていないという良い印象を与えられます。
手を差し出すのは、原則として目上の人が先で、軽く握るのではなく、ぎゅっと力を入れて握るようにしましょう。でも相手が女性の場合は、相手が手を差し出してくれるのを待ってから、あなたも手を出して、軽く握るようにします。
女性には男性と同じような力強さは求められていません。ソフトに接するようにしてください。
お辞儀はしない
名刺交換でお辞儀はしないのが無難です。相手の部署や仕事について少しだけ話をしましょう。形式よりも話の内容や、結びつきを重要にする傾向があります。
名前の発音やアクセントを聞く
相手の名前が読めないと今後あなたも困るし、相手にも失礼なので最初の段階で、発音やアクセントをさりげなく確認しておきましょう。
何度か相手の名前を呼ぶと、その発音にも慣れてきます。相手の名刺に「Dr.」 と書いてるなら、ミスターではなく、ドクターと呼びましょう。
女性の場合は、ミセスと呼ぶべきか、ミスと呼ぶべきかは結婚しているかどうかによって異なります。年上であっても結婚しているかどうかはわからないですよね。そんな時にはあてずっぽうで呼ぶのではなく、「Ms.」(ミズ)と名前の頭につけると無難です。
名刺が雑に扱われても、びっくりしない
名刺交換をした後に、すぐにそこに何かを書き込んだり、メモ代わりにされたりと日本人のマナーでは考えられないように扱われてもびっくりしないでください。欧米では名刺は、相手の情報が書かれた単なる紙と思われているのです。
もらった名刺はどうする?
名刺管理ツールを使う
いただいた名刺を名刺入れの中に入れっぱなしにして、もはやいつのかわからないようにするのは厳禁です。もらった後にファイルに収納したり、名刺管理ツールで名刺を整理しながら保管するようにしておくと、何かのタイミングで会社のビジネスチャンスに繋げたい時にも困りません。
名刺の裏にメモしておく
相手の連絡先や所属部署など会社情報はすでに印刷されてはいますが、いつその相手と名刺交換をしたのかという日時や、相手の特徴、どのような内容だったかなど、読み返した時にすぐにわかるようにメモをしておきましょう。会社に戻ったり、帰宅した直後などの記憶が明瞭なうちに書き込んでおきましょう。数日経っていると、わからなくなります。
いらなくなった名刺は?
不要な名刺はそのままゴミ箱には捨てないようにしましょう。誰かが悪用する可能性がゼロではないからです。いらなくなったら、シュレッダーにかけて処分するようにしましょう。
参考サイト:ビジネスで好感を持たれる正しい名刺交換のマナー・方法14選
まとめ
会社のイメージにもつながりかねない名刺の渡し方は、最初は難しいかもしれません。でも何度か繰り返していくうちに、その姿勢も板につくようになってきます。
最初に方法やマナーを理解してしまえば、不安になることもありません。新人の時に何度も渡す機会を経験しておいて、早めに慣れるようにしておきましょう。
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